瀬々敬久監督。生田斗真主演、瑛太、夏帆。 薬丸岳原作の同名小説の映画化。2018年。
<ストーリー>
元雑誌記者の益田純一は、編集方針を巡って編集者と暴力沙汰を起こしてしまい、書き手として廃業していた。日雇い生活を繰り返す中、社員寮のある町工場に職を得るようになる。同時期に鈴木という同世代の男性とともに試用期間に入った益田は、慣れない仕事に悪戦苦闘する。 一方、鈴木は多くの技能・資格を持っていて不愛想だが即戦力ともいえる人材だった。 益田は学生時代に友人がいじめを受け自殺したことに、罪の意識を感じていた。 ギリギリまで友人の側にいた益田だったが、最後の最後でいじめる側に回ってしまい、その直後に友人は自ら命を絶った。 そのことから今でも友人の家族のもとを訪ねては、罪の意識を和らげる代わりにひと時の息子の代わりを務めている。 一方の鈴木は、仕事からの帰り道に男から追いかけられている美代子と出会う。 彼女はかつて男に騙され、アダルトビデオに半ば強引に出演させられた過去があり、そのことから逃れるために人目を避けるように暮らしていた。 ある日、作業中に益田は事故を起こし、指を切断する重傷を負う。 しかし、鈴木の冷静な対応と駆け付けた中年タクシー運転手の山内のおかげで何とか指は元に戻る。 この山内という運転手は、過去に息子が交通事故を起こし、二つの家族の子供の命を奪ったという過去をもっていた。 他人の家族を壊してしまったので、山内は自分たち家族も解散させるべきとして、一家離散。 そんな山内のもとに、息子が結婚をすると話が飛び込んできて山内は怒りを覚えた。(Wikipediaより転載)
<感想>
斗真くんだから観たのですが、重いテーマの話でした。少年Aも飲酒運転で子供3人も、ああ、あの事件だなと頭に浮かびますが、あの人達は今は結婚して子供もいると聞きます。映画の中で描かれていたような苦悩があるのかは分かりませんが、被害者家族からすれば、やはり許せないのではないでしょうか。罪を犯した人間は幸せになってはいけないのか、がテーマだと思いますが、この2例は酷すぎるので良いとは言えないですね。という訳で、何でこんな話を書いたのだろう、描いたのだろうと嫌な気分になりました。映画的には、比較のためにタクシー運転手を出しているのでしょうが、こちらは思い切ってカットして、鈴木に焦点を当てた方が良かったのではないかと思いました。家庭環境とか全然出てきてませんし。演技については、瑛太さんが素晴らしかったです。微妙な心理を見事に演じていました。