クリント・イーストウッド監督。クリント・イーストウッド主演、ジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリス。アカデミー賞最優秀作品賞、監督賞、助演男優賞、編集賞受賞。1992年。
<ストーリー>
かつては殺人で悪名を轟かせていたウィリアム・マニーだが、今では銃を捨て、子ども2人と家畜を飼う日々。生活を一変させた愛しい妻は3年前に亡くなり、苦しい生活だ。そこへやってきたのがスコフィールド・キッド、若いガンマンで、娼婦を殺して賞金を掛けられている2人のカウボーイを一緒にやろうと持ちかける。一度は断ったマニーだが、昔の相棒ネッド・ローガンを誘い、キッドの後を追う。一方、娼婦は殺されたのではなく、顔を傷つけられただけだった。娼婦仲間は厳罰を求めるが、保安官のリトル・ビル・ダゲットは暴力で町を牛耳っていて、娼婦達の声など聞かない。賞金目当てに町に来た伝説の殺し屋イングリッシュ・ボブも、ビルに手ひどくされ追放された。町に着いて1人酒場にいたマニーにも、ビルは重症を負わせる。生死の境をさまよったマニーは、傷つけられた娼婦の献身的看護により元気になった。3人はカウボーイの1人を射殺するが、ネッドはもう人は撃てないと2人の元を去り…。
<感想>
=
苦手な西部劇なのでずっと敬遠していましたが、イーストウッドファンとしてははずせない、とようやく観ました。こんなすごい俳優がバンバン出ていたのかあ、と驚きました。そしてイーストウッドが若い…。
お話はさすがイーストウッド。彼の今度の作品に繋がる物があるなと思いました。誰が悪で、誰が善か、単純に分けられないのが彼らしいです。印象に残ったのは、最初に殺された若いカウボーイ、とても痛々しかった。彼は殺されるほどのことはしていないですよね。どんどん人を殺してOKの西部劇というイメージを、人の死は重い、殺す人間の気持ちも重い、と変えた気がします。
ラストのイーストウッドの格好良かったこと。ここはいきなり漫画みたいでした。やはりこういうシーンは必要なんですかね。特に酒場を出る時に台詞にはゾクゾクしました。
個人的には良い作品だとは思いますが、彼の後の作品の方が好きです。