瀬下寛之監督。声、櫻井孝宏、花澤香菜、雨宮天、宮野真守、山路和弘。弐瓶勉原作の同名の映画化。2017年。
<ストーリー>
制御を失い、無秩序に、際限なく増殖する階層都市。その片隅で人間の村が滅びようとしていた。近隣の狩り場が枯渇し、食料を調達できなくなった村を救うため、電基漁師(でんきりょうし)の少女・づるは食料探しの旅に出るが、その道中で都市の保安システム・セーフガードに見つかり、駆除系の攻撃を受ける。都市は人間を駆除すべき不法居住者と認識している。づるの仲間は次々に殺され、彼女自身も駆除系に追跡される。絶体絶命と思われたそのとき、謎の男・霧亥が姿を現し、拳銃の形をした武器・重力子放射線射出装置で駆除系を一掃、づるを救う。霧亥は、都市の暴走を止めるネット端末遺伝子を持つ人間を求めて都市を探索しているという。霧亥に恩義を感じるづるは、彼を連れて村に帰還する。
づるを出迎えた電基漁師の青年・捨造は、霧亥を人間に化けたセーフガードではないかと疑う。しかしその疑念は霧亥が村の結界を越えたことで解消された。理由は分からないが、セーフガードは村の中には入れないらしい。村に迎え入れられた霧亥はネット端末遺伝子の保有者を捜索する。村人はネット端末遺伝子を持たず、存在さえ知らなかった。だが電基漁師の頭領・おやっさんは過去に村の地下の禁足地・腐れ祠で「ネット端末遺伝子」という言葉を聞いたと語り、霧亥はおやっさんの案内で腐れ祠に向かう。そして機械の残骸が散乱し、廃墟と化した腐れ祠で、霧亥は朽ちたサイボーグを見つける。そのサイボーグは塊都(かいと)の科学者・シボだった。
シボもネット端末遺伝子を持っていない。しかし彼女は、自分を自動工場に連れて行けばネット端末遺伝子を模倣する機械・偽装端末を造る、と霧亥に取引を持ちかける。彼女は遠い昔にこの場所で、偽装端末によるネットスフィアへの接続を試みた。その際には塗布防電発生装置でセーフガードの介入を封じたという。村の結界はシボが作ったものだった。前回は失敗したが今回は必ず成功させる。そう主張するシボを霧亥は無言で担ぎ上げ、自動工場に向けて歩き出す。 (Wikipediaより転載)
<感想>
櫻井さん目当てで観ましたが、あまり喋りませんでしたね。それはさておき、これまたすごい世界観のお話です。ネット端末遺伝子だけでもビックリなのに、さらに先を行ってました。セーフガードからすれば、正しい行いをしているだけですものね。作画、とても良かったです。欲を言えば、あの世界をもっと見せて欲しかった。最初、説明もなく、顔も見れないので、専門用語とあの世界の理に戸惑いましたが、分かってきてからは、嵌りました。シド、良いですね!駆除系の動きもキモくて迫力、アクションも凄かったです。最後はちょっと肩透かしでしたが、この世界のお話はもっと深いのだろう、これは序章に過ぎないのだと思いました。霧亥はずっとひとりで今も探しているのかな…とにかく世界観に圧倒されました。