屍者の帝国

牧原亮太郎監督。声、細谷佳正、村瀬歩、楠大典。伊藤計劃、円城塔原作の同名小説の映画化。2015年。

屍者の帝国-牧原亮太郎

<ストーリー>
“死者蘇生技術”が発達し、屍者を労働力として活用している19世紀末。ロンドンの医学生ジョン・H・ワトソンは、親友フライデーとの生前の約束どおり、自らの手で彼を違法に屍者化を試みる。その行為は、諜報機関「ウォルシンガム機関」の知るところとなるが、ワトソンはその技術と魂の再生への野心を見込まれてある任務を命じられる。魂の再生は可能なのか。死してなお、生き続ける技術とは。「ヴィクターの手記」をめぐるグレートゲームが始まる!(amazonより転載)

<感想>
伊藤計劃のノイタミナムービー3部作の1つ。屍者というとゾンビかと思いますが、そうでは無く(近いシーンはありましたが)、労働力として利用するという設定がまず大胆で面白い。いくら亡くなったとは言え、親や恋人がそう使われるのに抵抗する人はいないのかな?そして作画がとても良い、背景の美しさは圧巻。アニメとしてはかなりの高水準です。お話もちょっと切なくて、考えさせられ、興味深いものでした。でも原作未読だとちょっと分かりにくいかな。私は観終わった後に考察サイトをチェックしました。著名人がたくさん出てきて面白い。知らないと「…」ですが、知っているとさらに面白い。
主人公の想いは親友にあるのですね。恋人や家族ではなく親友。早く亡くなった友人のために原作を仕上げた2人の作家が反映されているのでしょうか。ヒロイン?ハダリーが可愛くて好きでした。悪役はちょっとありきたりだったかも。
3部作の残り2つも視聴します。