あん

河瀬直美監督。樹木希林主演、永瀬正敏、内田伽羅。ドリアン助川原作同名小説の映画化。2015年。

あん

<ストーリー>
季節は春。桜の咲き乱れる公園に面したどら焼き屋、『どら春』で、辛い過去を背負う千太郎は雇われ店長を続け、日々どら焼きを焼いていた。ある日この店を徳江という手の不自由な老婆が訪れ、バイトに雇ってくれと千太郎に懇願する。彼女をいい加減にあしらい帰らせた千太郎だったが、手渡された手作りのあんを舐めた彼はその味の佳さに驚く。徳江は50年あんを愛情をこめて煮込み続けた女だったのだ。店の常連である中学生ワカナの薦めもあり、千太郎は徳江を雇うことにした。徳江のあんを使ったどら焼きのうまさは評判になり、やがて大勢の客が店に詰めかけるようになる。だが、店のオーナーは徳江がかつてハンセン病であったとの噂を聞きつけ、千太郎に解雇しろと詰め寄る。そしてその噂が広まったためか客足はピタリと途絶え、それを察した徳江は店を辞めた。素材を愛した尊敬すべき料理人である徳江を追い込んだ自分に憤り、酒に溺れる千太郎。ワカナは彼を誘い、ハンセン病感染者を隔離する施設に向かう。そこにいた徳江は、淡々と自分も自由に生きたかった、との思いを語るのだった。(Wikipediaより転載)

<感想>
樹木希林さん最後の主演作です。悲しい映画でした。登場人物3人が皆、悲しい。でも最後に希望もちょっとだけ見えました。道は険しいけれど、陽も差す、みたいな。ハンセン病、客がひとりも来ないなんて、あそこまで酷いとオーナーが噂を触れ回ったのでは?と思ってしまいました。でも近所だけであんなに繁盛しないよね??
桜の映像が綺麗で、徳江の最後の手紙には泣けました。役者が良い映画です。