東京家族

山田洋次監督。橋爪功主演、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子。2013年。小津安二郎監督『東京物語』(1953年)のリメイク。

東京家族 DVD

<ストーリー>
2012年5月、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉と妻のとみこは、子供たちに会うために東京へやってきた。郊外で開業医を営む長男の幸一の家に、美容院を 経営する長女の滋子、舞台美術の仕事をしている次男の昌次も集まり、家族は久しぶりに顔を合わせる。最初は互いを思いやるが、のんびりした生活を送ってき た両親と、都会で生きる子供たちとでは生活のリズムが違いすぎて、少しずつ溝ができていく。そんななか周吉は同郷の友人を訪ね、断っていた酒を飲み過ぎて周囲に迷惑をかけてしまう。一方、とみこは将来が心配な昌次のアパートを訪ね、結婚を約束した紀子を紹介される。翌朝、とみこは上機嫌で幸一の家に戻って来るが、突然倒れてしまう。(amazonより転載)

<感想>
『東京物語』は既に観ています、好きな映画です。リメイクということで、どうしても比べてしまいます。大筋は似ていても、肝心の次男の設定が「戦死」から「未だ独身」で、平成の世に戦死はあり得ないので仕方ないのかもしれませんが、ちょっと辛いかなと思いました。でも次男役の妻夫木聡は良い感じでした、上手いです。そして原節子と比べると、蒼井優はやはり弱い…。『東京物語』で一番印象深かった原節子の「私はずるいんです」という告白、あれがなかったのは(次男は生きているので入れようがないのですが)かなり残念、せめて匹敵するエピソードを入れていたら、グッと良くなったのになと思いました。悪くない映画でしたが、やはり前作は越えられなかったという印象です。