ラッセ・ハルストレム監督。リチャード・ギア主演、ジョーン・アレン、サラ・ローマー、ケイリー=ヒロユキ・タガワ。2009年。
<ストーリー>
アメリカ、郊外のベッドリッジ駅。寒い冬の夜、日本から送られてきたが、宛名札の破損により、迷い犬になった秋田犬の子犬を、パーカー・ウィルソン教授は偶然に保護した。飼うことを反対する妻に、新しい飼い主を探すパーカーだが、秋田犬との友情は深まるばかりで、妻も飼うことに賛成する。首輪に付いていた「八」というタグから、「ハチ」と名付けられた子犬は、パーカーに愛されすくすくと成長していく。そして夕方5時、パーカーの帰宅時間になると、ベッドリッジ駅でパーカーを出迎えるのがハチの日課となった。駅ですっかり有名となった一人と一匹の間の深い愛情と信頼。しかしある日、いつも朝、一緒に駅に行くハチが同行を嫌がった。でもすぐに追いかけてきて、今までしていなかったフェッチをねだってきた。初めてだと喜ぶパーカーだが、また5時にと電車に乗ってしまう。そしてそのまま、パーカーは帰らぬ人となってしまい…。
<感想>
日本人なら誰もが知っているだろうハチ公物語。絶対に泣くよな、どうしようかな、となかなか観れないでいたのですが、遂に観ました。そして思った通り、パーカーとハチが一緒に遊ぶようになるシーンから、既に先を思って、涙、涙。アメリカに舞台を移すのは無理があるのではないかと思っていましたが、それはそんなに違和感がありませんでした。日本大好きのギアだけに、もう「ハチ」と呼ぶ声を思い出すだけで、泣けてきます。ラスト、夢でいいからまたパーカーがドアから現れて、と切に願ってしまいました。私は猫を飼っているので、普段は猫派なのですが、やはり秋田犬は可愛いですね。ハチ公が世界に知ってもらえるいい機会になった映画、とても嬉しいです。
一方で、気になったのは奥さん…最初から好きじゃ無さそうでしたが、旦那さんが亡くなったら、容赦なく手放しちゃうんですね。引き取った娘さんも、ちょっとだけ努力しましたが、解放…うーん、野良犬として処理されなくて良かった、と思いました。保健所がないって訳でも無さそうだったので。涙、涙の裏で、パーカーの家族はちょっと気になりました。