THE BAD SEED  悪い種子

マーヴィン・ルロイ監督。ナンシー・ケリー主演、パティ・マコーマック、ヘンリー・ジョーンズ。1956年。

悪い種子 [DVD]

<ストーリー>
クリスティーン・ペンマークは、夫ケネスと、聡明な8歳の娘ローダと幸せな日々を送っていた。ところが、夫がワシントンでの仕事中、ローダの学校であったピクニックで、クラスメイトの少年が溺死する事件が起きる。誰もが事故と思ったが、少年の額には打傷があり、ローダがペン習字で貰える金メダルで争っていたこと、直前まで一緒にいたことから、教師ファーンが疑いを持っていることが分かった。クリスティーンは、ローダの宝物入れからメダルを発見。過去にも、同居の老婆が階段から落ちて亡くなった時、自分が死んだらローダにあげると老婆が約束していたガラス玉を、ローダが得意げに見せていたことを思い出す。そして父のブラヴォから、自分が殺人鬼ベッシー・デンカーの遺児であると教えられ、これは悪い種子による運命なのだと悟る…。

<感想>
ウィリアム・マーチ原作小説の舞台化、そして映画化。ローダ役の10歳のパティが、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたそうです。
1956年の古い映画です。サイコパス(良心を持たない)の少女の話です。当時はかなりセンセーショナルだったのだろうなと思いました。ローダの演技は素晴らしいのですが、かなり勝ち気な少女で、こんな可愛らしい子が、という衝撃は余りありませんでした。また残酷なシーンは総てカットされていて描かれていません。個人的にはちょっと物足りないですが、作られた時代を考えると、こんなものでしょうか。
(以下、ネタバレ含みます)
ラストは神罰という展開。続いてカーテンコールがありました。当時はこれで、作品のショックを和らげたのかな。まさに舞台がそのまま映画になったような作品だと思いました。