パーフェクト・ブルー

今敏監督。声、岩男潤子、松本梨香、辻親八、大倉正章。1997年。

パーフェクトブルー 【通常版】 [DVD]

<ストーリー>
3人組の女性アイドル、チャムから脱退宣言をし、女優への転身を図った霧越未麻。ドラマでは大胆なレイプ・シーンにも挑戦するが、マネージャーのルミはそれに涙した。迷いながらもヘアヌード写真集も出版、世間の注目を集めるが、アイドル時代のファンには未麻の変化を快く思わない者もいた。インターネットでは未麻が書いたという日記がホームページで公開され、その詳細さに驚くと同時に、アイドル時代の自分の幻影を見るようになる。そして未麻の周囲で脚本家、カメラマンが殺されていく。殺したのは自分なのか?ドラマの役に影響され、記憶が定かで無くなっていく未麻の前に、もう一人の未麻が現れる…。

<感想>
監督のデビュー作であるサイコスリラーアニメ。『ブラック・スワン』と似たシーンが多くあると聞き、観てみました。『ブラック・スワン』のダレン・アロノフスキー監督は『パーフェクト・ブルー』のリメイク権を買っていて、大変影響を受けたとか。また同監督作品の『レクイエム・フォー・ドリーム』にも似たシーンが使われていました。印象的なシーンなので、すぐに気がつきました。
今作品とは『千年女優』以来。『千年女優』は確かSFの映画館で観て、演出と脚本に感動した記憶があります。今回の作品はかなり刺激的で、未成年には見せられない内容に。大人の私は、面白かったです!途中、??と思うところもありましたが、ラストには驚きました。鏡に映る姿と、追いかけている姿の違いが、怖い、怖い。そしてハリウッド映画なら、そのまま放置でめでたしめでたしにするところ、ああいうラストシーンに持っていったことに、へ〜、と思いました。日本人っぽくて良いです。
しかし人物描写というか、設定というか、あのキャラの絵達には若干の嫌悪感を伴いつつも感動しました。こういう人達っていますよね…女の子達は皆、可愛かったのに、悪意を感じるほどにリアルでした、とっても。