THE GREAT HAPPINESS SPACE  大阪恋泥棒

ジェイク・クレネル監督。壱世主演、インタビュー形式のドキュメンタリー。2006年。

<ストーリー>
大阪ミナミでホストクラブ「らっきょ」のオーナーをしている壱世は、その辺りでは一番有名で人気の高いホスト。彼目当てに来る女性客は多く、一晩で何十万も遣っている。彼に本気で恋をしていると語る彼女たち。しかしホスト達の本音は…。

<感想>
全編日本語だけれど日本未公開。
ホストに行く女性は、自分も接待を仕事にして大金を稼いでいる女性が多いとは聞いていました。でなければ、あんなにお金を注ぎ込めませんものね。「ここは夢を売る場所、ネバーランド」という言葉がありましたが、皆、ひとときの心地よさを求めて通うのだなと、何とも言えない気持ちになりました。そしてホスト達の本音、彼らもお客さんを快くするために自分を殺し、削っている…自分を好きだと言っていた客が別の店でも同じことをしている…お互いに嘘で重ねた疑似恋愛。空しい、けれどそうしないと生きていけないもの悲しさを感じました。とても面白い映画です。
でもこの映画の中の本音も本当のことなのか?あそこまで言い切られてしまったあの女性、この映画を観てどう思ったのか?いろいろ考えさせられます。
ところで、調べたらもうこのホストクラブは無く、でも壱世は別のお店でしっかり同じようなことをしているようでした。