園子温監督。西島隆弘主演、満島ひかり、安藤サクラ、渡辺真起子、渡部篤郎。2009年。
＜ストーリー＞
敬虔なクリスチャンの角田家。ユウは幼い頃に母を亡くし、神父の父テツと２人暮らし。母と約束した、理想の女性マリア様に出逢うことを夢見ながら、平和な生活を送っていた。それを一変させたのが、教会に来た奔放な女性サオリ。彼女は父テツに迫り、一度は一緒に住むようになるが、すぐにテツを捨てて出て行ってしまう。この頃から父は毎日、ユウに懺悔を強要するようになった。ユウは父の期待に応えようと懺悔のための罪作りに励むようになり、やがて盗撮に素晴らしい才能を示す。そんなことをしながらも、ユウの気持ちは純粋で、憧れるのはマリア。そして運命の日、ユウはヨーコと出会い、恋に落ちる…。
＜感想＞
絶賛されていたので４時間という長さですが、覚悟して観てみました。冒頭から引き込まれ、あっと言う間の１時間。そこで初めて出てきたタイトルに、今までのはプロローグか！と大ウケ。さらに引き込まれました。それぞれのキャラが語るんですが、その語り口が上手いんですね。
盗撮魔の兄が新興宗教に入った妹を脱会させた、という実話が元になっているそうですが、９割以上はフィクションだと思います。でもここまで作り込めるのはスゴイです。ユウ、ヨーコのキャラも良いし、いまいち行動が不明なコイケにもとても惹かれました。皆、病んでる〜、でも純粋。ラストには不覚にもジンとさせられました。
変態で下品になりかねない映画ですが、素直に面白かった！です。
