スティーヴン・ザイリアン監督。マックス・ポメランク主演、ジョー・マンテーニャ、ジョアン・アレン。1993年。
<ストーリー>
1970年代に、米国人として初めてチェスの世界チャンピオンになった伝説的な天才ボビー・フィッシャー。奇行を繰り返したフィッシャーは、1980年代から長く行方不明となっていたが、人々は彼を忘れていなかった。
心優しい野球好きの少年ジョシュ・ウェイツキンは、7歳のときに公園で男たちが競うチェスを見たことがきっかけで、チェスの魅力に取りつかれる。公園に住むヴィニーとの交流などを通じてジョシュの並外れた才能に気づいた父親のフレッドは、かつてのチェスの名手であるブルース・パンドルフィーニに息子のコーチを依頼する。
ブルースはジョシュに、ボビー・フィッシャーと同じ才能を感じとり、コーチを引き受ける。だが、チェスだけに没頭してトップを目指す日々は、普通の少年の生活とはかけ離れており、人生を狂わせる危険性を孕んでいた。ブルースはジョシュに「対戦相手を憎め」と教える。また、ボビー・フィッシャーのような芸術的なプレイヤーになることを要求し、ジョシュが好きなストリート・チェスを禁じようとする。
「準備不足だ」と主張するブルースの反対を押し切って、フレッドはジョシュをジュニア・トーナメントに参加させる。父に連れられて国内各地に出向き、ジョシュは快調に連勝を重ねる。だが、心優しさから対戦相手を憎むことができず、もし自分が負けたらと恐れるようになる。やがて強力なライバルが現れたとき、ジョシュはその存在に心を乱されて集中を欠き、はるかに格下の相手にも敗退してしまう。父のフレッドは、負けた息子を責める。
試合に勝てなくなったジョシュに、ブルースは「自分の教えることだけをするように」と命じる。やがて子どもへの指導法としては行き過ぎた厳しい態度をとるブルースに、母のボニーは家から出て行くように頼む。
苦しむジョシュの姿を見て「ただのスランプだよ、負けることを恐れているんだ」と言うフレッドに、妻のボニーは「負けることを恐れているんじゃなくて、あなたの愛を失うことを恐れているのよ」と言う。「あなたでもブルースでも誰でも、もしあの子のまともさを壊そうとしているなら、彼を連れて出ていくわ」と強く言うボニー。フレッドは幼い息子に自分の理想だけを押し付けていたことを反省し、ジョシュにチェスを止めてもいいと話す。
ジョシュとフレッドは、チェスで勝ちだけを求める生活ではなく、新しいチェスとの向き合い方を家族で模索する。関係が途絶えていた公園のヴィニーやコーチのブルースと和解したジョシュは、穏やかな気持ちでライバルの参加する全国大会に臨む。(Wikipediaより転載)
<感想>
いつか観たいと思っていた映画、ネトフリでもうすぐ配信停止と知り、視聴。チェスのこういう世界は知らなかったので、とても興味深く観ました。子供の才能を伸ばすため、周りの大人はそれぞれ自分の考えを提示する。でもそれが子供のためになるとは限らない。そんなところも面白かった。主人公の子役も可愛かった、この時しか撮れなかった映画ですね。