ディストピア パンドラの少女  THE GIRL WITH ALL THE GIFTS

コーム・マッカーシー監督。セニア・ナニュア主演、ジェマ・アータートン、グレン・クローズ、パディ・コンシダイン。マイク・ケアリー原作の同名小説の映画化。2016。

ディストピア パンドラの少女

<ストーリー>
未知の細菌によって文明が荒廃した近未来。感染者は自由意志を喪失し、人肉を食べるゾンビ(ハングリーズ)と化してしまう。ハングリーズに噛まれた人間もハングリーズと化す。人類に残された唯一の希望はハングリーに噛まれた妊婦から生まれたハイブリッドである。彼らは人肉を好むものの、思考能力と学習能力は保持する。彼らは軍事基地にある学校で拘禁されて教育を受ける。教師のヘレンだけは彼らを血の通った人間として接し、特に高いIQを有するメラニーにパンドラの箱の物語を読み聞かせる。ある日、ヘレンはメラニーに触れてしてしまう。その様子を見た軍人のパークスがヘレンを厳しく叱責し、唾を自分の腕に擦り付けクリームをぬぐうと、臭いを嗅いだ子供たちは野獣のように猛り狂う。パークスが再びクリームを腕に擦り付けると子供たちは落ち着く。
コールドウェル博士がメラニーに「1から20の数字から1つ好きな数字を選んでちょうだい」と言い、メラニーが13を選ぶと、13号室に収容されていた子供が姿をくらます。数日後、博士がまた数字を選ぶように言うとメラニーは自分の部屋番号の4を選ぶ。メラニーは、ワクチン開発のためハイブリッドの脳と脊髄が保存される実験室に連れてこられて解剖されそうになる。ヘレンが駆け込んできてメラニーを救おうとした時、軍事基地の防護壁がハングリーズに突破されてしまう。メラニーは実験室を脱出し、2人の兵士がヘレンを拘束しているのを見て噛みつき、ヘレンを救出する。ヘレンとメラニーはパークス、コールドウェル博士、ギャラガー、ディロンの4人が乗った装甲車に遭遇し乗り込む。
一行はハングリーズに席捲された基地を脱出し、拘束具をつけられたメラニーは貴重な実験材料として連行される。装甲車がハングリーズに囲まれてディロンは噛まれ、パークスに射殺される。装甲車は故障し、一行は歩いてロンドンに入る。ゲルを体に塗って臭いを消し、動かないハングリーズの間を通って病院を見つけ隠れ家にする。翌朝、病院はハングリーズに包囲されている。メラニーは病院を出て猫を食べ、犬でハングリーズを誘い出して病院から遠ざけ、一行は病院を脱出する。一行は菌により分解されつつある死体と、菌糸と無数の莢に覆われた塔とを見た後、移動式の実験室を見つける。莢が菌糸を放出すれば人類はおしまいだとコーウルドウェルは言う。クリームの効かない第二世代の子供のハングリーズのグループがキーランを殺すが、メラニーはリーダーを倒してヘレンとパークスを救う。
3人が実験室に戻ると、怪我が悪化し死にかけたコールドウェルが麻酔ガスで3人を眠らせる。コールドウェルはメラニーの脳と脊髄からワクチンを作ろうとするが、覚醒したメラニーは自分の命と引き換えに人類を救う意味を問い、逃げる。追うコールドウェルは第二世代の子供のハングリーズに殺される。メラニーは菌糸と莢に覆われた塔に火をつけて菌糸を世界中に放出させる。実験室に戻ったメラニーは菌に感染したパークスの求めに応じて射殺する。パークスがメラニーを憎んだのは、身重の妻が感染したからであるとわかる。菌糸がはびこる中、ヘレンは気密性の実験室内で感染を免れている。
エピローグで、基地にいたハイブリッドと第二世代のハングリーズがメラニーに監督されて実験室の前に座る。実験室から出られなくなったヘレンはマイクとスピーカーで彼らを教育する。 (Wikipediaより転載)

<感想>
異色のゾンビ物ということで観てみました。ゾンビというか、菌なんですね。少女が人類を救わねばならない理由…うむ、確かに人間にとってご都合主義な考えですね。事前にもっと彼女達を大事にしていたら、気持ちも変わったかもしれないですが、実験のために解剖していたんじゃねー。こういうバッドエンドは新しいかも知れないです、確かに。でも人間が居なくなったら、何を食べて生きるんでしょう?動物とか?共食いはしないんですよね。そしてヘレン…あれ、気が触れないかなー。あんなところで生活できるのかしら?と妙なところが気になりました。でもメラニーは良い子でしたね。