土井裕泰監督。阿部寛主演、中井貴一、新垣結衣。東野圭吾のミステリー小説「加賀恭一郎シリーズ」の『新参者』を基にしたテレビドラマの劇場版。2012年。
<ストーリー>
ある夜、東京日本橋をふらふらと歩く男がいた。男は麒麟の像まで来て力尽きる。不審に思った巡査が声を掛けると、男の腹にはナイフが刺さっていた。男の名は、青柳武明。建築部品メーカー「カネセキ金属」製造本部長だった。日本橋署の加賀恭一郎は、松宮脩平と共に捜査に当たるが、容疑者はすぐに現れた。事件のすぐ後、大変なことをしてしまった、と恋人に電話し、直後、警察から逃げようと飛び出しトラックに撥ねられ、現在昏睡状態の八島冬樹だ。恋人はそんな人ではないと否定するも、八島の持ち物から青柳の財布や鞄が発見され、かつてカネセキ金属で派遣として働いていたが、怪我をして労災隠しで契約を切られ、恨みを持っていたことが判明したのだ。本当に八島が犯人なのか、青柳は何故怪我を押して8分も歩いたのか…加賀は真相解明のため、捜査を続ける…。
<感想>
もう冒頭から、これは泣かせる話なんだろうなあ、と思いました。そして狙い通り、ラストの告白のシーンでは、ぶわあっっと涙が。泣きました。泣きましたが、うん、これ、よく考えられたお話ですが、現実にはあり得ないと思いました。
(以下、ネタバレ含みます)
一番分からなかったのが青柳。家族から浮いてた、何考えてるか分からなかったという割に、何か良いお父さん設定。息子への気持ちは分かった、でも娘へは?8分も歩いてないで、救急車呼びなよ。少年3人と、間違った方程式を教えてしまった先生、という設定は良かったんですが…青柳の行動が納得できませんでした。あと八島と恋人もいまいち。でも最後に泣いちゃったんですけどね、この歳になるといろいろ思い出してしまうことも多いのです。
映画と言うより、2時間ドラマって感じでした。