ツリー・オブ・ライフ　　THE TREE OF LIFE

テレンス・マリック監督。ブラッド・ピット主演、ショーン・ペン、ジェシカ・チャステイン。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞。2011年。

＜ストーリー＞
オブライエン夫妻の元に息子の死亡通知が届く。嘆き悲しむ母。大人となった長男ジャックは、少年時代に想いを馳せる。1950年代半ば、テキサスの小さな田舎町でオブライエン夫妻と３人の息子達が暮らしていた。父は子ども達を愛していたが厳格で、成功のために力が必要だと考えている。母は自然を愛し慈愛に満ちた心で子ども達にいつも優しく接している。11歳になったジャックは、そんな父母の狭間で絶えず葛藤していた…。

＜感想＞
父と息子のありがちな葛藤ドラマを想像していた私は、こんな映画だったんだ、知らなかった〜、と冒頭から驚きました。長い長い地球創造の映像、ここで離脱された方も多いのではないでしょうか。宗教的というか、哲学的というか、抒情詩というか。『2001年宇宙の旅』を思い出しました。でも映像は美しいし、特に子どもが生まれて、少年へと育っていく過程は、我が娘誕生の頃を思い出してジンときました。ただストーリーらしいストーリーは余りないので、つまらないと感じる方は多いと思います。私もかなり微妙でした。聖書の内容を知らないと、意味不明にもなると思います。
（以下、ネタバレ含みます）
ほとんど台詞の無いショーン・ペン。ラスト、ドアのようなところをくぐってからの映像にはゾクゾクしました。あそこは天国なのでしょうか。皆が集まっているのに、泣きそうになりました。魂に訴える映画らしいです。クリスチャンの方には感動作だったのではないかな、よく分かりませんが。でも日本では、面白いよ、とは余り人にお勧めできない映画だと思います。