MILK  ミルク

ガス・バン・サント監督。ショーン・ペン主演、ジェームズ・フランコ、エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリン。アカデミー主演男優賞、脚本賞受賞。2008年。

ミルク [DVD]

<ストーリー>
1972年のニューヨーク。金融業界で働いていたハーヴィー・ミルクは、40の誕生日を目前に20歳年下のスコット・スミスと出会い、恋に落ちる。2人は新しい生活を求めサンフランシスコに移住、同性愛者たちが集まるカストロ通りに小さなカメラ店、カストロ・カメラを開店した。ミルクの人柄から、店はすぐにコミュニティの場と化す。73年、ミルクは市政執行委員に立候補するも落選、75年に2度目の挑戦をするがそれも落選した。州議会選でも落選したミルクは、こういう活動を好まないスコットの約束を破り、4度目の選挙、市政執行委員に立候補。スコットとは別離するも、米国史上初めての、同性愛者であることを公言しての政治家となった。78年、同性愛者の教師を解雇できるとするプロポジション6が提案、ミルクは精力的に反対運動を展開、見事に否決を勝ち取る。一方、同僚の市政執行委員、保守的なダン・ホワイトは当初からミルクに対峙していたが、突然、辞意を表明し…。

<感想>
実話の映画化。ミルクという人を初めてこの映画で知りました。志半ばどころか、これからというところで命を落とす事になろうとは、どんなに無念だったことでしょう。最期の「No」の言葉に泣けました。3度の落選は、やはり現実では上手くいかないものだとしみじみ感じたところだっただけに。私生活は、あんなに皆に愛されていた人なのに、思ったよりも辛いものでした。40まではどんな生活だったのでしょう。
ショーン・ペン、凄い俳優です。前にも書いた気がしますが、マドンナと結婚していた時は、ただの短気な兄ちゃんだと思っていました。スパイダーマンのジェームズ・フランコには、おおっと思わされました。ゲイ役、まあまあ様になってました。最後に実在の方の写真とその後の様子が出ていましたが、俳優さん達、思った以上に似ていました。彼らはどんな思いでこの作品を観たのでしょうね。そうそう、ダン・ホワイトは自殺したそうで、きっと淋しい最期だったのだろうなと思いました。
ふと思ったのですが、SFのモスコーニセンターは、作品に出ているモスコーニ市長から名前を取ったのかな?