GODZILLA: THE PLANET EATER  GODZILLA 星を喰う者

静野孔文、瀬下寛之監督。声、宮野真守、櫻井孝宏、花澤香菜、杉田智和、梶裕貴、諏訪部順一。2018年。

GODZILLA 星を喰う者

<ストーリー>
メカゴジラシティの壊滅後、ユウコは脳死状態と判定され、ハルオは自らの選択の結果に打ちひしがれる。一方、メトフィエスはハルオがナノメタルの侵食を受けなかったのは神の加護によるものだと説き、ハルオを神に選ばれた英雄と祭り上げることで、メカゴジラシティの敗北で絶望した生存者たちの大半を信者に引き込むことに成功する。ハルオは、自らを含む幾人かが侵食を免れたのはフツアの治療によるものであると訴えるが、メトフィエスはそれを承知の上で信者を増やし、自分たちが崇める神を呼び出す準備をしていることを告白する。ハルオのメトフィエスへの不信感が募る中、アラトラム号ではメカゴジラシティの一件によって種族間の対立が深刻化する。ビルサルドは実力行使でアラトラム号の動力室を占拠し、同胞を殺めゴジラ撃滅の好機を逃したハルオの極刑を要求する。その情報を受け取ったハルオは、マーティンの提案で対立が鎮静化する時間を稼ぐために敢えてフツアの隠れ家に身を隠し、その中でミアナからは生き残って命を繋げば勝ち、死んで消えれば負けというフツアの価値観を教えられ、自身に想いを寄せるマイナとは命を繋いで結ばれる。
しかし同じころ、メトフィエスは自身を怪しんでいたミアナを捕らえた上で信者たちとともに神を呼び出す儀式を行い、遂にエクシフが神と崇める高次元怪獣「ギドラ」を降臨させる。ギドラは信者となった生存者たちを生け贄として喰い尽くし、次いで宇宙にブラックホールを発生させてアラトラム号の近辺に出現する。時空間を歪め、機械に観測されないギドラの前にアラトラム号は何が起きているか理解できないまま撃沈され、そのままギドラは地上に出現し、迎撃に現れたゴジラ・アースをも圧倒する。ギドラを目の当たりにしたハルオは、エクシフの真の目的を知るためにメトフィエスと対峙する。
右目を抉り、ガルビトリウムを眼孔に埋め込んだメトフィエスによってハルオは意識を奪われ、精神世界の中でメトフィエスに語り掛けられる。かつて極めて隆盛したエクシフは、未来すら見通す科学によって「滅びは必然」という真理にたどり着き、ギドラという神に合一することが最大の救いであると見出した種族だった。エクシフの真の目的は、人類文明の発展によって生まれるゴジラを、人類や惑星ごとギドラに供物として捧げる、つまり地球そのものをギドラの力によって滅ぼすことだった。ゴジラは飽くなき繁栄を求めた人類の傲慢への罰であり、ゴジラを生み出すに至った文明は滅びを運命づけられている。だからこそ、霊長の精神は滅びを誇り高く受け入れるべきである。そう語りながら、メトフィエスはテレパシーで改竄した記憶を見せつつ、ハルオに生きることの苦難さと、全てを終わらせることで得られる解放、そして核開発を始めとする人類文明の発展がもたらす行為の愚かさを語り、ハルオにもギドラを崇めるように迫る。
一方、マーティンはギドラが異なる次元の存在であり、こちらの宇宙にギドラを手引きしている者がいるのではないかと推察し、メトフィエスこそがそれを行っている人物だと悟る。ハルオの危機を察知したマイナはフツアの神の力を介してハルオにマーティンの声を届け、ギドラ打倒のヒントを伝える。そしてハルオはメトフィエスを退け、両親がつけた自分の名前の意味を思い出し、エクシフの信仰を否定。意識を取り戻したハルオはメトフィエスの顔を掴み、ガルビトリウムを砕く。その瞬間、ギドラは地球の物理法則に囚われ、機械にも観測される実体ある存在となり、ゴジラ・アースの反撃によって撃退される。瀕死のメトフィエスは、ハルオにその命がある限りギドラは見ていると語って息絶える。ハルオは涙を流しながらメトフィエスを懐抱する。
生き残った僅かな地球人は、かつての文明の産物を捨てフツアと共に生きる道を選び、ハルオもマイナとの間に子どもを授かり穏やかな時を過ごす。しかし、マーティンはユウコの体内のナノメタルを利用して、残っていた一機だけのヴァルチャーをハルオの前で起動して見せる。記憶済みのテクノロジーを無限に再現できるナノメタルによる文明の再興を喜ぶマーティンだったが、ハルオは右目の痛みと共にメトフィエスの声が響く。飽くなき繁栄を人が求める限り、再びギドラが現れる事を告げるメトフィエスの声に、ハルオは過去の文明の残滓であるヴァルチャーとユウコ、そしてゴジラへの憎しみを持つ最後の一人である自身を葬ることを決意する。
ハルオの様子を訝しんで追ってきたミアナにハルオはゴジラが憎いかと問いかけ、ミアナはフツアにとってゴジラは稲妻や嵐と同じ天災の一つでしかなく、憎いという言葉が分からないと答えた。ハルオが何をするのか悟ったミアナはそれは負けだと言って止めようとするが、ハルオは勝つことしかできない命は獣と一緒で、人間はいざとなれば負けを選べると語る。分からないと困惑するミアナに、ハルオは永遠に分からなくていい、自分が居たらいつか君たちが理解してしまうかもしれない、と優しく言い諭す。ユウコと共にヴァルチャーに乗り込んだハルオはゴジラ・アースに特攻する。ゴジラ・アースはヴァルチャーに熱線を放ち、最期の瞬間に微笑んだハルオはヴァルチャーもろとも撃墜され、ゴジラ・アースに激突して爆散する。
数十年後、フツアの村では年の幸を願った鎮守の祭りが催され、おいかりさまと呼ばれるヴァルチャーを模した籠人形に、フツア族の子ども達が様々な怖いものを封じ込めて燃やしていた。子どもたちの中には、髪の色などに地球人の特徴を受け継いだ子もいた。そしてその様子を、老いて顔に皺が刻まれたかつての巫女の1人が暖かな眼差しで見守っていた。 (Wikipediaより転載)

<感想>
アニゴジ3部作、完結編。前回のメカゴジラでも感じましたが、これギドラ出てきたと言えるのかな。ゴジラと言ったら、怪獣映画を期待すると思うのです。でもこれ、怪獣映画じゃない。ぶっちゃけ、ゴジラでなくても良かったんじゃないかな。こういうSF映画もありだとは思います、でもゴジラじゃない…。
(以下、ネタバレ含みます)
ハルオ、しっかり子供作って、最期はユウコと心中。バッドエンドですかね、これは。だって闘ったけど、ゴジラは倒せなかった訳だし。ゴジラと共存する世界、それは良いですが、ハルオを好きになれませんでした。