マイケル・ムーア監督。マイケル・ムーア、チャールトン・ヘストン、マリリン・マンソン。2002年。
<ストーリー>
ミシガン州フリントで起きた6歳の男の子の発砲事件。アメリカの歴史をアニメで紹介。コロンバイン高校銃乱射事件の被害者の生徒と一緒に犯人の生徒が銃弾を購入したKマート本社に乗り込む。全米ライフル協会の会長チャールトン・へストンの自宅を訪問などなど…。
<感想>
銃規制をテーマとしたドキュメンタリーです。まず出だしから驚きます。ある銀行では、口座を開くと、銃が粗品として貰えるのです。特に印象深かったのは、アメリカと同じくらい銃の保持率がありながら、銃による犯罪は極端に少ない隣国カナダの話です。カナダではドアに鍵をかけないのです。意識の違い、でしょうか。どうしてアメリカでは他人に恐怖を感じ、鍵をかけ、銃まで持たないといけないのでしょう。チャールトン・へストンへのインタビューは興味深いものでした。貧富の差の激しいアメリカ。彼らは、貧しい人々がいつか自分を襲ってくるのではないかと怯えているのでしょうか。それを力(銃)で押さえつけないといけないのでしょうか。私には、それだけ豊かな人が貧しい人を見て見ぬ振りをしている自覚があるからではないか、と思えました。鍵をかけ、武装しないと安心出来ないなんて、考えれば悲しいことです。この映画を観ても「じゃあ、こうすれば良い」という結論は出ません。アメリカにはもっともっと根深いモノがあるのです。いろいろと考えさせられる映画でした。