聲の形

山田尚子監督。声、入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希。大今良時原作の同名漫画の映画化。2016年。

映画『聲の形』DVD

<ストーリー>
高校3年生の主人公・石田将也はある決意を胸に、これまで続けていたアルバイトを辞め、また自室の家具を全て売り、銀行口座から全財産を引き出す。そしてその札束を封筒に入れ、母の眠る枕元に置き、家を出る。
舞台は小学生時代まで遡る。小学6年生の石田将也は友人らと仲良く遊ぶ、活発な少年であった。そんな将也の通うクラスにある日、先天性の聴覚障害を持つ少女・西宮硝子が転校してくる。川井みきや植野直花といったクラスメイト達は、耳が聞こえない硝子に対し、「筆談用ノート」を使用しながら徐々に交流を深めていったり、授業に戸惑う場面では助けたりするなど、友好的な間柄が出来始めていた。しかし、そのような状況も長くは続かなかった。硝子が原因で授業に支障が出始め、それに対しクラスメイト達が不満を持つようになり、次第に硝子は孤立していってしまう。そんな硝子を気にかける様子も一時見せる将也であったが、状況は悪くなっていく一方であった。
そんな中、将也は硝子に対し興味本位でからかい始めてしまい、それは次第にエスカレートしていき、度重なる補聴器紛失または故障へと繋がっていく。暫くしたある日、一連の出来事が表面化し、校長を中心としたクラスの学級会が行われる。その中で、将也は補聴器が高価であることを初めて知り、自らがしてしまったことに動揺しながらも、正直に名乗り出るべく手をあげようとしたその時、これまでクラスに無関心であった担任・竹内に急に名指しされ、糾弾される。それに対して他のクラスメイト達も便乗し、全責任を将也一人だけに押し付けた。その結果、周囲から裏切られた将也がその日を境に、新たないじめの標的とされていく。
将也に対するいじめが続いていたある日、教室に戻った将也は、自らの机を懸命に拭く硝子を発見する。何をしているのか理解できず、また硝子のいつもの愛想笑いに嫌気がし、取っ組み合いの喧嘩となってしまう。後に硝子は別の学校に転校。その後になって将也は、硝子がしていたことは「将也自身の落書きされた机」を綺麗に拭いていたことだと気がつくのであった。
その後も周囲の状況が変わることは無かった。その中で将也は「自分がしたことは自分に跳ね返る。自分は罪を背負い、罰を受ける必要のある人間である。」との気持ちを抱き、中学・高校に上がっても友人を一人も作ることもなく、ただひたすら孤独に過ごしていく。
高校3年生の将也はこれまでの人生を清算するため、自殺を決意。手話を習得していた将也は、死ぬ前にきちんと硝子に謝罪をするため、彼女が通う手話サークルを訪れる。
そして将也と硝子は再会を果たす。将也は「筆談用ノート」を渡し、小学生の時には理解することが出来なかった硝子の手話・「友達になってほしい」を、改めて硝子に対してするのであった。 (Wikipediaより転載)

<感想>
観始めたら最後まで一気に観てしまいました。原作は全巻持ってます。それでも小学生時代の話は見ていてしんどかったです。早く高校生になって〜、と思いました。評価の高い映画ですが、何だかあまり救われた気になりませんでした。二度は見たくないという感じで、辛かったです。原作は何度も読んで、救いも感じたのですが…。でも映画が悪かったということはないです。まず作画がとても綺麗でした。特に花火のシーンは、自分も花火大会にいるかのように臨場感がありました。テーマがイジメで重いので、いろいろ考えさせられるためかもしれません。子供達にはぜひ観てもらいたい映画です。