マイク・フラナガン監督。ケイト・ボスワース主演、トーマス・ジェーン、ジェイコブ・トレンブレイ。2016年。
<ストーリー>
幼い息子ショーンをバスタブでの溺死事故で亡くしたマークとジェシーのホブソン夫妻。ジェシーは子供を亡くした親のグループセラピーに通っているが、不眠症と感情の麻痺した感覚に苦しみ、立ち直れずにいた。夫妻は心の溝を埋めるために、8歳の少年コーディ・モーガンの里親になることを決意する。コーディは3歳で母を亡くし、2度里親に引き取られたものの親が育児放棄したかのようにいなくなってしまうなど、いずれもうまくいかなかったという。利発だが警戒心が強く睡眠に問題があるというコーディだったが、夫妻は子を亡くした親と、親を亡くした子がお互いを必要としているのだと思い、彼を引き取った。
コーディを家に迎えるにあたり、壁に飾ってあったショーンの写真の中から親子3人で写った1枚だけを残し、他の写真は片づけた。コーディは蝶の図鑑と眠気を覚ますカフェイン剤などの刺激物を持参していた。聞くと、眠るとキャンカーマンという人を食べる怪物が来るので眠りたくないのだと言う。ジェシーがコーディを安心させ寝かしつけた後、夫婦で過ごしていると、居間に色とりどりの美しい光を帯びた蝶がたくさん飛び回り始める。突然のことに仰天する二人だが、しばらくすると蝶はふっと消えてしまう。その夜中、ジェシーの前にショーンらしき人影が現れ、すぐに消えた。ジェシーはコーディの里親になったことをショーンの霊が怒っているのだと思い、セラピーで相談するが、セラピストは睡眠不足で覚醒しながら潜在意識の中にある罪悪感によって白日夢を見ていたのではないかと言い、自分の心と向き合うようアドバイスされる。
学校から帰ってきたコーディは壁の写真を見て、ショーンのことを尋ねたので、夫妻は息子が天国にいることを話す。その夜、また美しい蝶が現れると、死んだはずのショーンが微笑みながら居間に佇んでいた。夫妻は感極まってショーンを抱きしめるが、コーディが目を覚ました瞬間、ショーンは消えてしまう。 夫妻はコーディが見ている夢が現実になって現れていることに気がつく。ジェシーはコーディにショーンの夢をもっと見させようとショーンを撮影したホームビデオを見せる。コーディが眠りにつくと、ビデオ通りの場面に蝶とともにショーンが現れ、親子は幸せなひと時を過ごす。その後、蝶が黒い蛾に変化してコーディの夢は悪夢に転じ、キャンカーマンがコーディの枕元で「いつも一緒にいる」と囁くと、コーディは恐怖に飛び起きるのだった。
コーディが学校でいじめっ子のテイトに絡まれた日、教室に一人残って居眠りしているとテイトが再び手を出そうと近づいてくる。すると突然、キャンカーマンが現れてテイトを襲い、テイトは行方不明になってしまった。
ジェシーはコーディの夢にショーンが出てくるように壁の写真を増やし、コーディの寝不足を心配するが、利用しているだけではとマークにとがめられる。それでもジェシーはショーンと会いたいために、悪夢を恐れて眠らないコーディを無理やり眠らせようと睡眠薬をこっそり飲ませてしまう。恐ろしい姿のショーンとともに現れたキャンカーマンに驚愕し、マークはコーディを起こそうとするが、薬で深い眠りに落ちたコーディは目覚めない。マークはキャンカーマンに襲われて消え、ジェシーは気を失ってしまう。しばらくして目覚めたコーディは倒れているジェシーを見て警察を呼ぶが、コーディが睡眠薬を飲まされていたことから虐待を疑われ、児童保護局に連れて行かれてしまう。
コーディを救いたいジェシーはコーディの身上書類を盗み見て、精神病院に入院している最初の里親ウィーランに会いに行く。引き取った当初は夢が現実になるコーディの特殊能力に驚き喜んだウィーランだったが、コーディが悪夢を見るようになってキャンカーマンに妻が襲われ消えてしまったのだ。絶望したウィーランはコーディを殺そうとしたが、手にかけることができなかったという。ジェシーはコーディの母親が病気で亡くなった病院を訪ね、母親について調べ始める。 その頃、児童収容施設に保護されたコーディは人を傷つけることを恐れ、眠ることを拒んでいたが、心配した職員たちに睡眠薬を注射されてしまう。コーディの母親の日記を見つけ、コーディと彼の母親の間に何があったのかを知ったジェシーは急ぎ児童収容施設に向かうのだった。そこで目にした光景とキャンカーマンの正体とは……。(Wikipediaより転載)
<感想>
久しぶりにホラーを見ようかな〜と探して見つけたのがコレです。でもホラーと言っても、余り怖くありませんでした。コーディ少年に悪意がなくて、賢く、守ろうと(それなりに)頑張っているから。ただ、不必要にグロい映像を出しているシーンはいくつかありました。無理に驚かそうとしないで良いよ、と思いました。亡くなった息子を思う切なさと、そこからくるエゴと、母親を失った悲しみと恐怖、それだけでも良かったのにな。こうなった原因がわかったところでは、かなり納得できたので。
(以下、ネタバレ含みます)
ただ、マークが戻らないのは何故なんでしょうか?ショーンは死んでしまいましたが、マークも死んでしまったのですか?他の人は生きていて、帰ってきたんですよね?マークも帰ってきて、親子3人で立ち直るのがハッピーエンドじゃないの??「マークはぁ?!」と唖然として終わってしまいました。ジェシー、酷い。