篠原哲雄監督。佐藤浩市主演、本田翼、尾野真千子。桜木紫乃原作の小説映画化。2015年。
<ストーリー>
旭川で裁判官として働く鷲田完治のもとに、学生時代の恋人だった結城冴子が被告人として現れる。彼女に執行猶予付きの判決を与えた完治は裁判後、冴子が働くスナックに通い逢瀬を重ねるようになる。彼はすべてを捨てて冴子と共に暮らしていこうと決めるが、冴子は完治の目の前で自らの命を絶ってしまうのだった。それから25年。完治は誰とも関わることなく釧路で国選弁護人としてひっそりと生きていた。そんなある日、弁護を担当した若い女性、椎名敦子が完治の自宅を訪ねてくる。ある人を捜して欲しいという依頼だった。個人の依頼は受けないと心に決めて生きてきた完治だったが、家族に見放され誰にも頼ることなく生きてきた敦子の存在は、ずっと止まったままだった完治の心の歯車を少しずつ動かしていく。敦子もまた、自分の生きる道を見出していくのだった。(amazonより転載)
<感想>
突っ込みどころはいくつかありますが、雰囲気の良い映画でした。主人公、佐藤浩市が良いです。上手いですね、こういう役。
冒頭、すぐに冴子と寝てしまう完治に、夫婦関係は破綻していたのか?そういう描写がないからなー、原作にはあったのかなー、青春の思い出かー、と思っていたら、まさかの飛び込み!これは衝撃的。でもこのまま知らない振りかと思ったら、きちんと離婚。うん、そこの筋は通したんですね、男らしかった。敦子の箸の持ち方が変とか(あれは地ですか?)、普通に素直な良い子に見えるなあとか、ちょっと可愛すぎでしたが、まあ良いエピソードでした。息子さんの結婚式エピソードでは泣けました。タイミングってありますよね。
なかなか良い作品でした。