成島出監督。 井上真央主演、小池栄子、永作博美、森口瑤子。2011年。
<ストーリー>
逮捕され、裁判を受ける希和子。4年前に希和子が犯した誘拐事件が語られる。希和子は、不倫相手の妻が産んだ赤ん坊を衝動的に誘拐したのだ。
同時進行で語られる21歳の恵理菜の物語。恵理菜は一人暮らしの大学生だが、不倫の子を身ごもっていた。そんな恵理菜の前にルポライターと名乗り現れる千草。恵理菜は、21年前に誘拐された赤ん坊だったのだ。保護された後、実の両親に馴染めなかった恵理菜の辛い記憶と、誘拐中の逃避行が交互に語られて行く。
実は幼なじみだと打ち明ける千草。千草は、希和子が逃亡中に身を寄せた「エンジェルホーム」で、恵理菜の遊び相手だったのだ。「薫」と呼ばれていた希和子との生活を追想する恵理菜。希和子は恵理菜を誘拐した犯人だが、母としての愛に溢れていたのだ。
不倫相手に別れを告げ、千草と共に小豆島を訪れる恵理菜。そこは、恵理菜にとって幸せの記憶に満ちた場所だった。心の空白が埋められて行く恵理菜。両親や過去へのわだかまりも解け、恵理菜はお腹の子を慈しみ育てることを誓うのだった。。(Wikipediaより転載)
<感想>
これは悲しい、切ない、辛い映画でした。女性3人、どの立場になっても泣けます。まず子供をさらわれた母親。何で赤ちゃんを置いて家を出るかなあ。まあ、さらった女性への怒りは分かります。そして戻ってきた子供との絆が戻らない切なさも。気持ちは分かりますが、不倫相手を責めすぎましたね…。思わずさらってしまった女性。いけない、いけないんだけど、気持ち分かります。彼女は本当に愛情深く育てたわけで…でも罪深すぎました。さらわれた女性、愛されて育ったことは間違いない、でもあの別れは切なすぎる。ああなることが分かっていて起こした罪、それはやはり深い。でもやっぱり一番悪いのは男なんだけどね。ああ、本当、最低!親子の愛情溢れる映像が美しすぎて泣けました。そして小池栄子さん、演技すごい!なんともやるせない、心に残る映画でした。