静野孔文監督。声、高山みなみ、山口勝平、山崎和佳奈、小山力也、富田耕生。劇場版『名探偵コナン』シリーズの19作目。2015年。
<ストーリー>
ニューヨーク・マンハッタンのオークションで、かつてゴッホが2番目に描き、第二次世界大戦時の芦屋空襲で焼失したとされる『ひまわり』の模写が出品された。その模写を3億ドルで落札したのは鈴木財閥の相談役である鈴木次郎吉だった。オークション終了後の記者会見で、次郎吉はゴッホの『ひまわり』を7つ全て集め、日本で「日本に憧れたひまわり展」を開催すると宣言し、『ひまわり』を守るための7人のサムライを紹介する。しかしその時、会場にキッドカードが撃ち込まれ、怪盗キッドが姿を現した。警備主任のチャーリーが追い詰めるも、キッドは閃光弾を放ち逃亡する。
次郎吉は突如その場に現れた工藤新一(に変装したキッド)や姪の鈴木園子及び7人のサムライ達を乗せて、「サンフラワージェット」で『ひまわり』を羽田空港へ輸送する。しかし、空港到着間際に貨物室の外に仕掛けられた爆弾が爆発して『ひまわり』が機外に吹き飛ぶと同時に火災が発生し、飛行機は操縦が効かなくなり機内はパニックに陥る。同時に、『ひまわり』を抱えて羽田空港上空を飛ぶキッドを発見したコナンは追跡を開始し、空港ビルの上にキッドが何も持たずに立っているのを発見するが、取り逃してしまう。しかしながら、飛行機は辛うじて空港との衝突を回避し、ビルの屋上でキッドが隠した『ひまわり』も発見され、学芸員の鑑定で損傷無しと確認されたので、改良された次郎吉の金庫「鉄狸改」に保管されることになった。
飛行機の爆破がキッドの仕業ではないかと囁かれる中、園子は「キッドは人殺しをするような人じゃない」と否定するが、チャーリーは「キッドは目的のためなら手段を選ばないテロリストだ」と取り合おうとしない。一方、コナンはこれまでのキッドの手口との違いなどから、「何らかの事情による犯行」なのか、それとも「偽者のキッドによる犯行」なのか、と考えを巡らせる。
7人のサムライによる会議の日、毛利探偵事務所にキッドから新たな予告状が届く。その予告状を見たサムライ達は、三幅対の左側の最初の模写、つまり損保ジャパン日本興亜美術館にある『5枚目のひまわり』であると解読し、美術館へ向かう。偶然、同じ美術館に少年探偵団や阿笠博士と一緒に来ていたコナンも、新たな予告状の存在を知って7人のサムライ達と合流し、狙われていると分かった『ひまわり』を金庫の中に避難させるため、急遽運び出すことになった。ところが館内に潜入していたキッドに『ひまわり』を奪われ、代わりに美術館館長宛ての『ひまわり』を100億円で譲るとのメッセージだけが残された。
次郎吉はキッドに100億円を支払い取引をすることを決めるが、取引時刻になると同時に取引場所であるホテルの部屋の窓に仕掛けられた爆弾が爆発し、突入したコナンとチャーリーは無事に『5枚目のひまわり』を取り返すことには成功したものの、発見したキッドは取り逃してしまう。キッドの目的について、2枚目と5枚目の『ひまわり』以外は眼中に無いということ以外に何も掴めないまま、レイクロックで「日本に憧れたひまわり展」が開幕する。しかし、館内に新一が居たという園子の発言をきっかけに、コナンが館内でキッドカードを発見したことでキッドの侵入に気づいた次郎吉は、7人のサムライと中森、後藤、蘭、園子、コナン、そして自分を含めた13人を除く客とスタッフを全員退館させるが、火災が発生する。2枚目と5枚目の『ひまわり』以外の無事を確認すると先述の13人も退館するが、残っていた2枚の『ひまわり』が気になったコナンが館内に戻ると、それを追うように蘭も館内に戻ってしまい、コナンと蘭、そして『ひまわり』が業火の危機に晒される。
美術館の外では、トランシーバーでキッドの指示を受けた寺井によって貯水タンクが爆破された上に、蘭とコナンが火災で今にも崩壊しそうな美術館の中にまだ残っていると分かり、騒然となっていた。そんな中、炎の燃え盛る美術館内では、ある人から依頼を受けて真犯人から『ひまわり』を守るために今回の一連の犯行に及んでいた、という巨大な宝石(=ビッグジュエル)しか狙わないはずのキッドの本当の狙いを見抜いたコナンが、キッドやそこへ駆け付けた蘭とともに協力し、無事に『ひまわり』を守り切ることに成功する。
非常時に7枚の『ひまわり』が自動的に集積されて来るはずの搬出口では、7人のサムライが集積されて来た『ひまわり』の枚数を数えていたが、全て数えても『ひまわり』が6枚しかないことに気付く。そこへ新一から連絡が入り、今回の『ひまわり』に関する一連の事件はキッドによる犯行ではなく、7人のサムライの1人である宮台なつみによるものだと告げ、彼女の動機と犯行に使われたトリックを暴く。全てを暴かれたなつみは目暮警部によって連行され、2枚目の『ひまわり』が無事であることも新一から告げられたが、一方で美術館内ではコナンと蘭が美術館の崩壊という窮地に陥ってしまい、何とか脱出する方法を思案する。そこでコナンは、ボール射出ベルトの花火ボールを駆使する方法を思い付き、辛くも脱出に成功する。
キッドは気絶している蘭をハンググライダーで運び出して川岸に横たえた後、近くの木陰に隠れていた。それから暫くして、園子やチャーリー達が蘭を発見し、まだ脱出して来ないコナンを蘭の傍らで待っている彼らとともに、キッドは隠れている木陰からそっとその様子を見守っていた。そして、コナンが『ひまわり』とともに川底から浮上して来る様子を見届けたキッドはその場を静かに立ち去ろうとするが、その時キッドの踏んだ小枝の音に気付いたチャーリーが、キッドの背後へ静かに近付きながら銃口を向け、キッドに今回の犯行の真意を問う。その問いに対してキッドは「ある依頼人の想い出を守るため」とだけ答え、チャーリーとお互いの誤解を解いてから姿をくらまし、物語は終幕を迎える。(Wikipediaより転載)
<感想>
娘に付き合って観ました。劇場版を観るのは7作目です。キッドがここまで活躍する映画は初めてだな〜、 ゴッホの『ひまわり』がテーマってのも良いなあ〜、と最初はワクワク観ていたのですが、無茶振りの連続に、思わず苦笑してしまう状態に。アクションシーンはすごいですが、コナンってそれより推理だったんじゃないのかな。その推理も、犯人の動機とやり方が無謀だし、鈴木財閥、いったい幾ら無駄にしたんでしょうね…。でも娘は面白かった!と言っていたので、アクションだけは楽しめるかなあ。でも、そう言っていた割に、好きだと繰り返し観る娘が、ほとんど観直ししてないですけどね。