森田芳光監督。松田優作主演、伊丹十三、由紀さおり、宮川一朗太。本間洋平原作の同名小説の映画化。1983年。
<ストーリー>
団地に住む沼田家は、父・孝助、専業主婦の母・千賀子、高校生の長男・慎一、中学で落ちこぼれの次男・茂之の4人家族。進学校に通う兄に比べ、成績がパッとしない弟のため、孝助は家庭教師を雇うことにした。やって来た吉本勝は時に暴力も使い、茂之の成績を上げていく…。
<感想>
ドラマで話題になっていた時、そう言えばちゃんと映画を観ていなかったなあ、と探したら、DVDがあったので借りて観ました。1983年の映画なので、古さを感じてしまうのは仕方のないところですが、それがまた当時の日本が反映されていて良いなあと思えました。有名なシーンの数々はほとんどパロディも含め、どこかで観たことがあったので、正直、全部観終わった時には、え?これで終わり?という印象でした。ところが観終わってからしばらく経っても、いろいろなシーンをクリアに思い出すことが出来、ああ、面白い映画だったな、また観たいなと思わせてくれました。さすが、名作と名高いだけあります。特に主演の松田優作、父親役の伊丹十三の怪演振りには圧倒されました。やはり良い映画は良い、ですね。しかしこの2人と監督が既に鬼籍の人というのは、何とも言えない思いです。
(以下、ネタバレ含みます)
ラストシーンは何を意味しているのでしょうね?うるさいヘリコプターは何か事件の印?ぐっすり眠っている兄弟は吉兆なのか、凶兆なのか…。