ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜  THE HELP

テイト・テイラー監督。エマ・ストーン主演、ヴィオラ・デイヴィス、オクタヴィア・スペンサー、ブライス・ダラス・ハワード。アカデミー賞助演女優賞受賞。大ベストセラーとなったキャスリン・ストケット作の小説を映画化。2011年。

ヘルプ~心がつなぐストーリー~ (字幕版)

<ストーリー>
60年代前半、米国南部の町ジャクソン。スキーターは、南部の上流階級に生まれ、黒人メイドの存在が当たり前の地域社会で育ってきた。しかし大学を卒業して実家に戻り、生まれ故郷の保守的で白人社会の町で、当たり前のように人種差別が公然と行われ続けている事にショックを受ける。友人たちは皆結婚して、家事も子育ても黒人メイドに任せっきりの暮らしに何の疑いも抱いていない。進歩的で作家志望のスキーターは、メイドたちの虐げられた実態を伝える本を書こうと決意し、インタビューを試みるが、仕事を失うことを恐れる彼女たちは話そうとしない。そんなある日、黒人専用トイレの設置を義務付けようと活動する、スキーターの友人ヒリーは、自分たちのトイレを使用したとメイドのミニーを解雇した。ミニーの親友、エイビリーンは勇気を出してスキーターのインタビューに応じ始めるが…。

<感想>
黒人メイドの差別がテーマということで、一見、重くなりそうですが、実際はユーモアたっぷり、ちょっぴり涙、切ない想いも残した爽やかな仕上がりとなっていました。ヒリーが徹底的に悪役に描かれていたので、コメディ度がUPしていたように思います。あとはひとえに、ミニーの存在が大きいかと。やられっぱなしではない彼女の行動と、新しい雇い主となった女性との会話に、すっかり心奪われました。我が家にもミニーがいて欲しいです。それと画したエイビリーンのエピソードは、切ないばかり。ラストの娘の様子を見ても、母親は結局、何もしなかったんですかね。映画内でも言われていましたが、発端となったスキーターは今後は良いとして、エイビリーンがどうなったのか、とても気になりました。ミニーのような幸せがあったのであれば、良いのですが。
それにしても、トイレは別にしないと病気になるとか言う癖に、子供の世話や食事を作らせるのはOKという、その思考回路は謎です。