[短編集] なのはな、プルート夫人、雨の夜ーウラノス伯爵ー、サロメ20XX、なのはなー幻想『銀河鉄道の夜』
3月11日の大震災と、それに続く原発事故。フクシマの少女を主人公にした表題作と、放射性物質と人間との関係を描いた3部作、最後の作品は特別描き下ろしです。
ずっと読みたいと思っていた作品が豪華本として発売、ようやく入手、読みました。一通り読んだ最初の感想は、期待しすぎたかな?という感じ。表題作は思ったよりも普通でした。そして3部作はどれも同じ描き方で、分ける必要があったのかな?と。描き下ろしは泣けました。光の素足、鎮魂の作品です。再読し、人間を愛しているという放射性物質の表現に、萩尾さんの複雑な想いが見えました。
残念だったのは、豪華本なのにカラーページが再現されていなかったこと。表紙の凝り用は素晴らしかったですが、カラーにも気を配って欲しかったです。(小学館-FLOWER COMICS SPECIAL)