マイケル・アリアス監督。声、二宮和也、蒼井優、伊勢谷友介、田中泯、本木雅弘。松本大洋原作の同名漫画のアニメ化。2006年。
<ストーリー>
義理人情とヤクザの町、宝町に住む少年、クロとシロはネコと呼ばれ怖れられていた。学校にも通わず、カツアゲなどの犯罪を生活手段として暮らしている。そこへ開発という名の下「子どもの城」建設プロジェクトが立ち上げられ、町はどんどんと変わっていく。経営者の蛇は、クロとシロを殺すため3人の刺客を送った。刺されたシロは病院に運ばれ、その後は警察に保護されるようになる。クロはシロのいなくなった寂しさから暴虐を繰り返す。またプロジェクトに反対するヤクザの鈴木も、蛇の命令で元部下の木村により…。
<感想>
原作未読ですが、映画が面白いという評判を聞いて観ました。絵が好みでは無かったのですが、お話が面白いならと…シロは女の子だとばかり思っていたので、観始めて男の子と知り驚きました。2人の設定がかなり奇抜で、最初はそれに慣れるのが大変でした。中盤で慣れてきて、キャラにもかなり愛着が出てきました。ヤクザや警察の人間味あふれること、昔懐かしい日本を感じました。特に鈴木、泣けました。
圧巻だったのは、町のリアルさ。映像美の素晴らしさ、これだけで観る価値があると思いました。
ストーリー展開は、思った物とは違い、最後でいきなり哲学的になったのでビックリしました。これがテーマだったんですか!シロが良いです。声をされている女優さんはよく存じませんが、本当に上手いと思いました。
好みが分かれる映画だと思います。私は楽しめましたが、繰り返し観たいかと訊かれれば、微妙です。