ダビッド・モロー、グザヴィエ・パリュ監督。オリビア・ボナミー主演、ミヒャエル・コーエン、アドリアーナ・モカ、マリア・ローマン。2008年。
<ストーリー>
ルーマニア。母と娘が夜、車の運転中、車の前を何かが横切り、車は電柱にぶつかり停止。降りてみるも、周りには何も無い。エンジンがかからなくなったため降りた母は、いきなり姿を消した。そして娘にも魔の手が…。場面変わり、フランス人学校で教師をするクレモンティーヌは、林の中にある屋敷に向かって運転を始めた。道の途中で、交通整理をする警察に出会う、どうやら事故らしい。屋敷では夫であり作家のリュカが待っていた。静かで平穏な生活をここで始めて3ヶ月。しかしその夜、何者かが屋敷を襲撃、クレモンティーヌの車が盗まれたばかりか、電気を落とされ、2人は正体も目的も分からない相手に、逃げ惑うこととなる…。
<感想>
ルーマニアであった実話の映画化。
この何だか分からない、というのが怖いです。私は全く予備知識無く観たので楽しめましたが、先に正体を知っていると、面白み半減かも知れません。シンプルながらも先が気になってしまう、上手い作りになっています。
クレモンティーヌが助けを求めた目の前を、気付かない車が何台も過ぎていく。そして車により遮られた視界が戻ると、そこにはもう彼女はいない。このシーンにゾッとすると共に、見覚えがあると思いました。もしかすると予告やCMに使われていたのかも知れません。それくらいインパクトのあるシーンでした。
後味の悪い映画です。映画よりも、その「理由」が怖い…。