鬼婆

新藤兼人監督。乙羽信子主演、吉村実子、佐藤慶、殿山泰司。1964年。

＜ストーリー＞
戦国時代。戦乱により民衆は飢え、生きるために盗みが横行していた頃、芒ケ原に中年女とその息子の嫁の若い女が暮らしていた。２人は落武者を殺して武具を奪っては、武器商人に売り生活をしている。ある夜、戦場から八という若い男が逃げ帰ってきた。八は、中年女の息子は死んだと云う。この話に衝撃を受ける２人。若い女は八に誘いを受け、最初こそ断るが、逢い引きを重ねるようになる。中年女は、嫉妬と自分が捨てられるかもしれないという怖れから、嫁をひきとめようと画策するが上手くいかない。そんな折り、鬼の面をつけた敗将が紛れ込んで来た。中年女は敗将を芒ケ原の大穴に落とし、いつものように武具と鬼の面を奪った。そして鬼の面を使い、八に逢いに行こうとする若い女を脅かした。ところが雨の日、鬼の面が取れなくなり…。

＜感想＞
古い映画です。ビョークが日本に興味を持つきっかけとなったことでも有名？いや、確かにすごいインパクトでした。こういう時代が、確かにあったのでしょうね。どうしようもない人間の性、そして恐ろしい結末。胸まるだしも厭わない、女優陣の心意気にも感動しました…こんな映画はもう、日本でも撮れないでしょうね。