アンソニー・ミンゲラ監督。マット・デイモン主演、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ、ケイト・ブランシェット、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジャック・ダヴェンポート。1999年。
<ストーリー>
1958年、ニューヨーク。貧しく孤独な青年、トム・リプリーは、ピアノ演奏のバイトで出向いたパーティで、大富豪ハーバート・グリーンリーフと知り合う。トムが借りていたジャケットから、自分の息子ディッキーと同じプリンストン大学の卒業生と勘違いをしたのだ。そして友人を装うトムに、ハーバートはイタリアで遊びほうけている息子を連れ戻すように依頼する。トムは、ディッキーが好きなジャズを猛勉強し、ナポリへと飛んだ。彼女であるマージと優雅な生活を送っているディッキーと知り合ったトムは、ジャズが好きなことをアピールし、まんまと2人に取り入った。そして身勝手だが魅力的なディッキーに密かに恋心を抱くが、トムを疎ましく思い始めていたディッキーは決別を宣言。ボートで出掛けた海上で言い合いになり、トムはディッキーをオールで撲殺してしまう…。
<感想>
『太陽がいっぱい』のリメイク。ついつい『太陽がいっぱい』を意識してしまいますが、設定もかなり違うし、別物といって良いと思います。そして、かなり良い出来でした。ディッキーが本当に魅力的で、こりゃ、誰でも惹かれてしまうなと。トムの境遇は可哀想なのですが、やはりちょっとキモイ…友人がうさん臭がるのも分かります。そのフィリップ・シーモア・ホフマンが良い感じで、『太陽がいっぱい』では嫌なヤツという印象でしたが、こちらでは頑張れと思わず応援したくなりました。トムに肩入れしているかどうかの違いなのでしょうね。ピーターも物静か、優しげで、ピッタリ。これから地獄に堕ちていくだろうトム…自業自得とはいえ、悲しいです。
ところでこの映画、どうも私は既に観たことがあったようで、「このシーン知ってる」の連続でした。2000年公開なので映画館ではないでしょうし、TVで観たのか。ラストもしっかり覚えていましたし、何故、感想を残してないのか分かりませんでした。