ニキ・カーロ監督。ケイシャ・キャッスル=ヒューズ主演、ラウィリ・パラテーン、ヴィッキー・ホートン、クリフ・カーティス。2003年。
<ストーリー>
ニュージーランドのマオリ族の小さな村、ファンガラ。ここでは勇者パイケアがハワイキから鯨に乗ってやってきたという伝説があり、彼を先祖に持つ長コロが、後継者の男子誕生を待っていた。コロの長男ポロランギが授かったのは双子、しかし男の子と妻が出産により死亡、パイケアと名付けられた女の子だけが生き残る。男子だけを強く望む父とソリが合わず、ポロランギはニュージーランドを離れ、ドイツへ。パイケアは祖父母に育てられる。コロは複雑な思いながらも、孫としてパイケアを可愛がっていた。パイケアが12歳になった時、ポロランギが戻ってくる。コロは息子に期待するが、それは裏切られ、ポロランギはパイケアを連れてドイツへ行くことを決意する。一度は了承したパイケアだが、海からの声に気付き、村に残る。そしてコロは後継者を決めるため、村の男の子達を集め、学校を開く。パイケアは女の子なので参加させて貰えない。そこでパイケアは叔父の力を借りて、独自に特訓を始めるのだが…。
<感想>
ケイシャ・キャッスル=ヒューズがアカデミー主演女優賞に最年少でノミネート。ニュージーランド映画。
観よう、観ようと思いつつ、なかなか観れなかった作品です。まず役者が良い!主役のパイケアはもちろん、祖父のコロ、お父さんのポロランギ、叔父さんのラウィリ。表情が良いし、ああ、こういう人いるよなあ、と。ラウィリが棒術を教えるシーンは、太っているのに格好良くて笑ってしまいました。彼女も良いですね、パイケアのことをとても大事に思ってくれていて。祖母フラワーズも、夫コロのことを大事にしながらも、パイケアを愛していてすごく良いです。
海に沈む首飾りや、打ち上げられた何頭もの鯨、実に良いシーンでした。クライマックスはもっと盛り上げるのかなと思っていましたが、まあ普通な、納得の展開でした。私はてっきり鯨に乗って帰ってくるのかな、と…それじゃ漫画になっちゃいますね。
ラストのカヌーも素敵でした。マオリ族の伝統、素晴らしいと思います。