インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜  MASTERS OF HORROR: TAKASHI MIIKE: IMPRINT

三池崇史監督。工藤夕貴主演、ビリー・ドラゴ、美知枝。岩井志麻子原作、日本ホラー小説大賞作品の映画化。2006年。

インプリント ~ぼっけえ、きょうてえ~(字幕版)

<ストーリー>
時は明治の頃。アメリカ人のクリスは、小桃という遊女を捜して日本各地を転々としていた。必ず身受けすると約束した女性だった。ある晩、彼は浮島の遊郭を訪れる。小桃などという女郎はいないと言われたが、舟は朝まで出ないと言われたクリスは、顔の右側が不自然に吊り上がった女郎と一夜を共にする。彼女は身の上話をする内に、小桃のことを知っている、彼女は首を吊って自殺したと言い出すが…。

<感想>
何かで日本ホラーの傑作という記述を見て、たまたま検索したらその日までレンタルしなくてもネットで観れるとあったので、約1時間と短いこともあり、勢いで観ました。冒頭から半ばまでは、これぞ日本のホラーという感じの、ねっとりとした恐怖感を煽る映像、ストーリーにドキドキしました。怪しい朱が、不気味ながらも美しいです。ところが途中から一転。
(以下ネタバレになります)
恐怖よりも痛さが先立つ拷問に、思わず目を逸らします。でも目を逸らしても、恐ろしい音が耳に入り…これはトラウマになるかも知れません。しかもそれをしている女性は原作者だとか。一番怖い顔してました。小桃は売れっ子だから顔はダメとか言っていたのに…これじゃ売り物にならないじゃないですか。商売品をつぶしてどうするの。堕胎云々の下りも怖いですが、まあ、こういうことも行われていたのだろうな、と。女郎の自分勝手な思想に憤りは感じましたが、こういう生い立ちなら、とも思えました。しかし。お姉さんが現れたところで、ジャパニーズホラーが一気に化け物映画に。え、これは笑うところ?ですか??最後に小桃が現れたところは意味深で、もしやこの女郎は妖怪で、小桃に乗り移っていたのかな、と思いました。これは物の怪映画だったのかしら、もしかして。
観たことは後悔していませんが、人にお勧めできる映画ではありません。私も2度は観ないでしょう。だってやっぱり、夢に出てきちゃいましたからね。