ジョン・リー・ハンコック監督。サンドラ・ブロック主演、クィントン・アーロン、ティム・マッグロウ、キャシー・ベイツ。ホームレス同然の生活からアメリカン・フットボールのプロ選手になった少年の実話の映画化。アカデミー賞主演女優賞受賞。2009年。
<ストーリー>
黒人少年、マイケル・オアーは母親から引き離され、ホームレス状態で凍てつく冬の夜、Tシャツと短パン姿で歩いていた。それを見かねた白人女性、リー・アンは声を掛け、夫と娘、息子の4人暮らしの裕福な家に招き入れた。すぐに出て行くつもりだったマイケルだが、リー・アンは彼に部屋、自分のベッドを買い与えた。喜び、家族を愛すマイケルに、家族は幸せを教えられる。そして学校の成績は悪いが、アメリカン・フットボールに才能を見出したリー・アンは、彼に家庭教師をつけ、有名大学からスカウトが来るまでにするのだが…。
<感想>
絵に描いたような良いお話ですが、実話です、だから感動します。これが創作だったら、こんな上手い具合にいくかい、になるんですけどね。リー・アンはとても強い女性で、大した問題もなくマイケルを成功へと導いています。家族もすんなりと受け入れているし、本当に何も葛藤はなかったのかしら?と逆に疑問に思いました。あえて映画ではカットされているとか??裕福だからできたこと、ではありますが、裕福でもここまでできる人はそういないでしょう。サンドラは髪を染めてリー・アンになりきっての熱演、彼女にピッタリの役で、納得の主演女優賞でした。
ここで話は横にそれますが、授賞式では仲睦まじかったサンドラ夫妻、夫の浮気発覚でベルリン、ロンドンとサンドラはプレミア欠席、その後、夫ジェシーは次々に浮気がばれ、サンドラは離婚を決意しているとか。輝かしいはずの映画と受賞が、こんな想い出と一緒になってしまって、本当に可哀想です。ずっと前に読んだサンドラのインタビューを覚えているのですが、当時、彼女はまだ独身、結婚について、確かこんなことを語っていました。なかなか結婚しないのは、結婚してから浮気だなんだで裏切られるのが嫌だから。だからそういうことのない人を見付けたら結婚するかもね。なるほどぉ、結構真面目なんだなと思いました。そしてサンドラが結婚したということは、きっとそういう誠実な人を見付けたんだろうなあ、良かったねえ、と思っていたのに…。サンドラ、何でこんな男と結婚したの?