超高速!参勤交代

本木克英監督。佐々木蔵之介主演、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文、上地雄輔。2014年。

超高速! 参勤交代 [DVD]

<ストーリー>
江戸時代、8代将軍・徳川吉宗治世下の享保20年(1735年)。磐城国の小藩・湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、1年間の江戸での勤めを終えて湯長谷に帰国した。ところが、それから間もなく江戸屋敷に居るはずの江戸家老・瀬川が、江戸幕府老中・松平信祝の命令を携えて政醇の前に現れる。その命令とは、帰国を果たしたばかりの政醇に対し、「5日のうちに再び参勤交代せよ」というものであった。信祝は湯長谷藩が所有する金山に目をつけ、金山を手に入れようと無理難題をふっかけて、湯長谷藩を取り潰そうと企んでいた。
石高1万5,000石の湯長谷藩には4年前の飢饉の影響もあって蓄えがなく、参勤するための費用がない。家臣たちからは「幕府に直訴する」「賄賂を贈って許しを乞う」など意見が二分して話がまとまらない。これに対し、政醇は家臣と領民を守るために、あえて理不尽な参勤を受け入れることに決め、家臣一の智恵者である家老・相馬兼嗣に意見を求めた。相馬は、少人数で山中を走り抜け、幕府の役人の監視のある宿場のみ日雇い中間を 揃えて大名行列を組むという案を挙げ、早速準備に取り掛かった。その日の夜、政醇と相馬のもとに、一匹狼の忍び・雲隠段蔵が現れ、「自分を山中の道案内人 として雇ってくれ」と言い出した。胡散臭い段蔵をいぶかしむ相馬に対し、政醇はあっさり快諾し、一行に加えることにした。翌日、政醇以下の湯長谷藩一行総 勢8人は、段蔵の先導の元、江戸に向けて出発した。一方、政醇が参勤することを知った信祝は湯長谷藩一行を亡き者にするため、配下の忍び衆を刺客として差 し向けた。
高萩宿を 無事に切り抜けた政醇たちは日雇い中間たちと別れ、段蔵の案内で山中を走り抜ける。その夜、眠りについた政醇を殺しに公儀隠密の夜叉丸と虎之助が現れる が、段蔵は2人に対し、「明日、礼金を受け取ったら逃げるつもりだから、それまで待て」と依頼する。翌日、政醇は褒美として家宝の短刀を段蔵に渡し、単身牛久宿に向かう。相馬たちとの待ち合わせ場所の鶴屋に到着した政醇は、そこで他の飯盛り女と揉めて折檻を受けていたお咲を見つけ、自分の部屋に呼び介抱する。「金のため親に売られた」と話すお咲に対し、政醇は厳しい乳母に育てられた自身の境遇を重ね、心を通わせていく。
一方、相馬たちは廃寺で休息していたが、悪夢にうなされた相馬が井戸に落ちてしまう。そこに夜叉丸ら忍び衆が現れ命を狙われる。既に礼金を受け取っ た段蔵は姿を消しており、走るために刀槍を持っていなかった湯長谷藩一行は逃げ出し、谷に落ちてしまう。相馬たちを尻目に、段蔵は受け取った礼金で豪遊し ていたが、その礼金が大判小判ではなく古く錆び付いた銭ばかりなのを目にし、政醇たちを見捨てたことを後悔する。翌日、川岸に辿り着いた湯長谷藩一行は、 自分たちのいる場所が牛久宿の一つ先の藤代宿だと知り、政醇とは江戸で合流することに決め、後から追い着いて来た相馬と共に江戸に向かう。その頃、幕府の役人に追われた政醇はお咲を連れて江戸に向かうが、途中で夜叉丸に見付かり殺されそうになるが、そこに段蔵が現れ命を救われる。
江戸の手前の取手宿に到着した相馬たちだったが、予定日を過ぎていたため、手配していた日雇い中間たちが全員帰ってしまう。途方に暮れる相馬たちだったが、そこに内藤本家の磐城平藩・内藤政樹の行列が通りかかり、「飢饉の時に援助してもらったお礼」として行列を「湯長谷藩の行列」として提供してもらう。無事に取手宿を通り抜けた相馬たちは江戸に入り湯長谷藩江戸屋敷に向かう。
期限当日。江戸に入った政醇・お咲・段蔵に忍び衆の集団が襲い掛かるが、そこに江戸屋敷の家臣たちを引き連れた相馬たちが現れ、斬り合いになる。政醇は急いで江戸城に向かい、大手門で待ち構えていた信祝と老中首座・松平輝貞ら幕閣と対面する。幕閣の前で政醇は、「湯長谷藩の金山から取れるのは、『慌て者の金』と呼ばれる鉄(くろがね)の一種 」と明かし、これを聞いた輝貞は、「不確かな情報で騒ぎを起こした」として信祝を罷免する。信祝はこのままでは終わらないと憎憎しげに毒づきながら、ひとまずその場を去るのだった。
騒動の終結後、段蔵は礼金を政醇に返して立ち去り、政醇はお咲を側室に迎え磐城国への帰途に着いた。(Wikipediaより転載)

<感想>
無理難題を突きつけられ、それを超ドタバタで何とかし、悪役からの汚い手で絶体絶命にあうも、主人公達は全てを丸く収めてしまうという、最後は気分爽快のコメディです。面白いと言えば面白い、くだらないと言えばくだらない。でも参勤交代をネタにしたのは、なかなか良かったと思います。藩主が想像以上にかっこ良かったのが笑えました。なんでも続編ができるらしいですね。