イン・ザ・ベッドルーム  IN THE BEDROOM

トッド・フィールド監督。トム・ウィルキンソン主演、シシー・スペイセク、ニック・スタール、マリサ・トメイ。2001年。

イン・ザ・ベッドルーム (ユニバーサル・セレクション2008年第4弾) 【初回生産限定】 [DVD]

<ストーリー>
医師をしているマット・ファウラーと、合唱隊の教師をしている妻のルースには、大学生になる一人息子フランクがいた。夏休みで帰省中のフランクは、近所の、息子が2人いる年上の女性ナタリーと交際中。しかしナタリーの夫、リチャードは離婚に応じず、よりを戻そうと何度も彼女の家に来ては、部屋の中をめちゃくちゃにしたりと暴力を奮っている。そんなナタリーとの交際を余り快くは思っていない両親だが、息子を思い、反対することはしない。ところがある日、ナタリーの家を訪問していたフランクは、訊ねてきた激高したリチャードを止めようとして、射殺されてしまう。無残な息子の死を悲しむファウラー夫妻。そして弁護士から、故殺なので刑期は長くならないことを伝えられ…。

<感想>
うーん、痛い…これまた心の痛む映画です。殺され方が余りにあっけない…こんなことで?と親なら空しさ倍増です。ナタリーを引っぱたいてしまう母親の気持ちがとてもよく分かりました。手を下したのはリチャードでも、やはりこれを招いたのは彼女の行いだと思ってしまいますから。悩みに悩む夫妻、言い争いをして、お互いを責めて…辛いです。ラスト、こんなことがあっても、町にはいつものように朝がやってくる、という映像が印象的でした。演技力を見せてくれる映画です。
(以下、ネタバレ含みます)
マットの取った行動に驚きました。こういう映画で、この結末。しかも予定よりも気持ちがはやり、早く犯行。うーむ。そうきましたか。
あと忘れられないのが、リチャードの家にあった、ナタリーとの写真。正直、フランクといた時よりも良い笑顔で。こういう時があったのだ、彼から見たら、フランクは邪魔者なのだと…だからって殺して良いことにはなりませんけどね。
ううむ、考えれば考えるほど、切ないです。何とか、悲劇を回避できなかったのかと…。ため息ばかりです。