マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙  THE IRON LADY

フィリダ・ロイド監督。メリル・ストリープ主演、ジム・ブロードベント、オリヴィア・コールマン。アカデミー賞主演女優賞受賞作品。2012年。

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<ストーリー>
独りでミルクを買いに店まで歩く老女。それは今や認知症にかかり、既に亡くなった夫の幻影と会話をする、かつての英国首相、マーガレット・サッチャーの姿であった。雑貨商の家に生まれたマーガレットは、市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に、実業家デニス・サッチャーがプロポーズする。野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れた。可愛い双子に恵まれ、幸せな家庭を築く一方、マーガレットは政治家としての頭角を見せ始める。愛する夫や子ども達との時間を犠牲にしながら、孤独な闘いを続け、ついに女性初の英国首相へと上り詰めるのだが…。

<感想>
アカデミー賞主演女優賞受賞、納得です。これを観たら、3度目だろうがメリル・ストリープにあげるしかない、と思いました。いやあ、スゴイ。と、メリルの演技は素晴らしかったのですが、映画的にはどうか?と思いました。マーガレット・サッチャーの現役時代の活躍を描くというよりも、老後の、亡夫と語りながら過去を振り返るのがメインで、少しもったいないというか、物足りなく思いました。存命の今、この映画を作る意味があったのでしょうか。政治ドラマをメインにした方が面白くなったような気がします。とは言え、夫デニスへの愛は素晴らしく、泣かされました。観る価値ありの映画です。