ブラインドネス  BLINDNESS

フェルナンド・メイレレス監督。ジュリアン・ムーア主演、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃、ダニー・グローヴァー。2008年。

ブラインドネス [DVD]

<ストーリー>
アメリカのとある都市の交差点。信号が青になったのに動けずにいる車があった。運転していたのは日本人の男性、彼は突然目の前が真っ白になり、視力を失ったという。親切を装って彼の車を運転し、家の前まで送った泥棒は、そのまま車を乗り逃げする。日本人男性は何とか自分の部屋に辿り着き、妻と共に専門医を訪れるが、医者は眼球に何の異常もないと言う。その頃、巷では原因不明の失明者が続出。医者、泥棒も失明する。感染を抑えるため、政府は感染者の強制収容を始めた。医者の妻は、自分も失明したと嘘をつき、元精神病院という収容所に潜り込むが…。

<感想>
いつ入れたのか覚えていませんが、いつの間にかリストの一番上になっていて、この映画のDVDが送られてきました。余り予備知識がないまま観始めたら、最初にいきなり日本語が出てきてビックリ。しかも夫婦で日本語を話すシーンがかなり多いではないですか。私はこの2人の日本人俳優さんをよく存じ上げませんが、何となく映画の中で浮いている気がしました。何故、ここで日本人カップルなのかしら。
さて、映画の内容ですが、パニック映画かと思いきや、テーマはもっと深い物でした。目の見えない人ばかりの収容所なのに、誰も世話や治療をする人がいないことに、最初は違和感を覚えましたが、これはどうして失明したのかその原因を探す物ではなかったのですね。だから医者の妻が何故感染しないのか、そんなのはどうでもいいことなのです。そんな閉鎖された中で、目の見えない人々はどうなっていくのか。秩序のない、野蛮な展開、そして主人公が取った方法に同意する自分に、心が重くなりました。
もう一度観たいとは思わない映画です。