ダーレン・アロノフスキー監督。ミッキー・ローク主演、マリサ・トメイ。2008年。
<ストーリー>
人気レスラーだったランディ・ロビンソンは、妻と別れ、一人娘のステファニーとも疎遠だが、今もかろうじてプロレスで生計を立てている。仲間は優しく、落ちぶれても愛してくれるファンがいる。しかしある日、長年のステロイド使用による副作用で、心臓発作を起こし、レスラー生命を絶たれてしまった。スーパーで働きながら、友人であるストリッパーのキャシディと何となく良い雰囲気となり、彼女の勧めにより娘との関係も修復しかかるが…。
<感想>
制作会社は当初、ランディ役にニコラス・ケイジを推していたそうですが、これはミッキー・ローク以外に考えられません。それくらいはまり役です。私は正直、プロレスには全く興味がありませんが、裏方ではこんなことが行われているんだ、なんて温かい環境だろうと驚きました。やっていることは過激ですが、それだけに相手への思いやりに溢れています。ランディの私生活が、またとってもリアルで…老眼鏡をかけながら公衆電話で電話をしたり、スーパーのデリで頭にネットをして働いたり。ランディのした失敗、絶望、そして選択。最後のランディの姿に涙が止まりませんでした。何のために生きるのか、自分にとって大切なのは何か。良質の映画です。