菊次郎の夏

北野武監督。ビートたけし主演、関口雄介、岸本加世子、吉行和子。北野武監督第8作目。1999年。

菊次郎の夏 [DVD]

<ストーリー>
もうすぐ夏休み。しかし浅草でおばあさんと2人で住んでいる小学3年生の正男にとって、夏休みはお友だちが皆どこかへ遊びに行ってしまう淋しいものだ。誰もいない家で、正男はふと愛知県の豊橋市に住んでいる母に会うことを思いつく。絵日記と宿題をリュックにつめて家を出た正男を、近所のおばさんが心配し、自分の夫で遊び人の菊次郎を同行させる事にした。しかし菊次郎は貰ったお金を競輪に遣ったり、ホテルで遊んだりとなかなか母親の元へ連れて行ってくれない。タクシーを盗んだり、ヒッチハイクをしたり、トラブルを起こしてばかり。そんなこんなでようやく母親の家に辿り着き、正男が見たのは、幸せな家庭を気付いている母親の姿だった…。

<感想>
評判が良かったので、今更ながら観てみました。うーん、日本の夏を感じられて懐かしくなりました。正男の母親は思った通りの展開でしたが、それを鈴で励ましたり、菊次郎自身も母親に会いに行くというエピソードが良いです。あと最後の、照れながら自分の名前を叫ぶのも何か泣けました。舞台が私の地元、浅草下町だったのも、余計に情緒を誘ったのかも知れません。一方で、仲間内で楽しんでるなというおふざけには、ちょっと飽きました。もう少し短くても良かったんじゃないかな。まあ、それなりに良い味は出ていましたけれど。