フェデ・アルバレス監督。ケイリー・スピーニー主演、デヴィッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イザベラ・メルセード、スパイク・ファーン。『エイリアン』シリーズのスピンオフ。2024年。
<ストーリー>
プロローグ
西暦2142年、前作『エイリアン』の舞台となったUSCSSノストロモ号が爆散した近くの宇宙空間から、無人探査機が生命体の繭のようなものを持ち帰る。それはある施設に持ち込まれ、研究者によって切り開かれる。その内部にいたのは、休眠状態のエイリアン(通称:ビッグチャップ)であった。
本編
地球から遠く離れた劣悪な環境の惑星・ジャクソン星にあるウェイランド・ユタニ社の鉱山で労働者として暮らす女性レイン・キャラダインは、亡父によって修復されたアンドロイドのアンディと共に不自由な生活を送っていた。アンディは「姉」であるレインを守ることを第一目標としてプログラムされていた。
ある時、自分の労働契約が勝手に更新され不当に延長されたことを知ったレインは、元恋人タイラーの誘いに乗り、放棄された宇宙ステーションから冷凍休眠装置を盗み出し、それを使って遥か彼方にある別の惑星に逃げ出す計画に参加することにする。施設への侵入にはアンドロイドが必要となるため、タイラーはアンディを最も起用したいと考えていた。
レイン、アンディ、タイラー、タイラーの妹で妊婦のケイ、タイラーの従弟のビヨン、ビヨンの恋人でパイロットのナヴァロの6名は貨物用宇宙船に乗り込み、放棄された研究用宇宙施設ロムルスにたどり着く。ロムルスに乗り込んだタイラー、ビヨン、アンディは冷凍休眠装置を見つけるが、装置に欠かせない燃料「冷凍休眠燃料」が足りないことに気づく。3人は現在も稼働している大型の休眠装置から冷凍休眠燃料を抜き出すことにするが、中で休眠状態だったフェイスハガーが動き出してしまう。装置から複数のフェイスハガーが飛び出して3人に襲いかかり、レインとナヴァロは3人の救助に向かう。レインは破壊されたアンドロイドの頭部からチップを抜き取り、アンディの脳に組み込む。これにより、アンディはロムルスのシステムにアクセス可能となるが、その際に彼の「第一の目標」が書き換えられてしまう。
フェイスハガーがナヴァロの顔に張り付いて取れない状況となり、レインは助けを呼ぼうと、破壊されたアンドロイド(前作のアッシュと同型)を再起動する。アンドロイドは科学主任ルークを名乗り、ロムルスでこれまでに起こった事件について語り始める。乗組員のすべてがフェイスハガーによって殺害されたこと、ナヴァロはもう手遅れで助からないこと、残りの者たちは今すぐにこの施設から逃げるべきであると告げる。タイラーは冷凍休眠燃料でフェイスハガーを凍結させ、ナヴァロの顔から外すことに成功するが、ルークはフェイスハガーによって「種」を体内へ送り込まれたあとである彼女はもう助からないことを、再度通告する。
アンディが突然ルークの指揮下となり、それに伴いエイリアンの危険性を理解した彼は、ナヴァロを船外に留めようとする。ビヨンとナヴァロはそれから逃れ、ケイが待つ貨物宇宙船に駆け込み、そのまま発進してしまう。アンディ、タイラー、レインはロムルスに取り残されるが、貨物宇宙船内ではナヴァロの体内からエイリアンの幼体(チェストバスター)が飛び出し、彼女は即死する。繭の中にいるエイリアンと戦ったビヨンは酸の血液によって殺害され、貨物宇宙船はケイを乗せたままロムルスの格納庫に激突する。その衝撃によってロムルスの軌道が狂い、惑星を囲む隕石群の中に降下し始める。
レイン、アンディ、タイラーはフェイスハガーの大群の襲撃をかわしながら、格納庫を目指して施設内を移動する。衝突から生き延びたケイは宇宙船から脱出してロムルス内部に移動するが、ナヴァロの体内から飛び出したエイリアンの幼体は早くも成体となっており、ケイを追ってくる。3名は扉の向こうでケイを発見し、タイラーが扉の鍵を開けるようアンディに懇願するが、彼はそれを拒否する。3人の見ている前でケイはエイリアンに捕獲されてしまい、傷を負わされたまま施設の奥底に連れ去られてしまう。
ルークの指揮下にあるアンディは、研究施設内を捜索してエイリアンの生体から抽出された黒い液体のサンプルを探し当てる。ルークによればこの液体は死んだマウスを生き返らせたり、驚異的な治癒能力を授けたりできる奇跡の液体であるうえ、人間を「完全な生物」に進化させることができるという。アンディの第一の目標は、ウェイランド・ユタニ社にこのサンプルを持ち帰ることに設定されてしまっていた。施設のコントロールを掌握したルークは、サンプルが搭乗していない限り、いかなる宇宙船もロムルスから脱出できないよう、施設全体をロックダウンする。アンディは武器をレインとタイラーに渡し武装させ、フェイスハガーと戦いながら格納庫を目指して移動する。エイリアンの巣の中を移動中、繭に閉じ込められたケイを救出するが、タイラーがエイリアンに捕獲され犠牲となってしまう。レインはケイに冷凍休眠燃料と黒い液体サンプルを貨物宇宙船まで先に運ぶようにと指示。アンディを助ける為に、再度下層階を目指す。しかしケイは重傷により自分は助からないと悟り、自身に黒い液体サンプルを注射して回復させる。レインはエイリアンの襲撃で一時的にフリーズ状態になっていたアンディを説得し頭部からチップを抜き取り、アンディは通常の第一目標を取り戻す。レイン、ケイ、アンディはなんとか貨物宇宙船に辿りつき、ロムルスから脱出する。その直後、ロムルスは隕石群に落下し、破壊される。
エピローグ
レインとアンディが貨物宇宙船内で冷凍休眠の準備をしている最中、ケイが突然産気付く。ケイは人間ではなく卵を産み落とし、その卵からは人間とエイリアンの混ざり合ったミュータントが孵化して急成長し、巨大化する。ミュータントはケイを殺害してアンディを破壊するが、レインの機転で貨物と一緒に宇宙空間へ放出される。
最後の生存者となったレインは冷凍休眠装置に入り、別の惑星への旅を始める。旅先へ到着できた時には必ずアンディを修復して元通りにすることをレインが最後の誓いとして航海ログに残したところで、物語は幕を閉じる。(Wikipediaより転載)
<感想>
評判良さそうだったので、映画館に観に行きました!空席はありましたが、程よく間を空けて埋まっている感じ。
冒頭からエイリアンのあの感じムンムンで気持ちが揚がります。未来のお話だからでしょうか、皆、宇宙船に慣れているなあと思いました。操縦とか普通に出来ちゃうんだ。
それはさておき、エイリアン登場から逃げ惑う絶望の感じ、どんどん追い詰められるのが緊迫した状態で楽しめました。
最後の人型エイリアン、あれは怖いけど、ちょっと笑ってしまいました。しかし人は強いなあ。タイラーはちょっと可哀想でした。
総じて良い出来だったと思います。切ないとか、この映画大好きみたいには思いませんでしたが。
シリーズは全部観ていると思っていましたが、前日譚は未だでした、機会を見つけて観たいと思います。
※日本未発売のため画像はパンフレットから。