湯浅政明監督。声、川栄李奈、片寄涼太、伊藤健太郎、松本穂香。2019年。
<ストーリー>
向水ひな子は、幼少期を過ごした海辺の町にある大学に進学し、一人暮らしを始める。サーフィン好きな彼女は、自宅近くの海岸で連日波に乗る生活を送っていた。そんなある日、近くの廃ビルで上げられていた無許可花火の火の粉が原因で、ひな子の住むマンションで火災が発生、逃げ遅れたひな子は、屋上からはしご車によって救出された。その消防隊員である雛罌粟港とひな子は後日サーフィンのデートを楽しみ、親密な関係になる。サーフィンは初心者ながら、オムレツをきれいに調理し、コーヒーを豆から挽いて作る港に、ひな子は「何でもできる人」と憧れを抱く。一方の港は、自分が消防士になったのは幼少期に海で助けられた経験から、人助けをする仕事がしたいと思ったからだとひな子に打ち明けた。二人はクリスマスにデートスポットのタワーに行き、そのあとは二人きりになって愛を確かめ合った。だが、それから間もない雪の朝、一人でサーフィンに行った港は、水難者を助けようとして命を落としてしまう。さらに、港が大事にしていたサーフボードは真っ二つに折れていた。
落ち込んで海から離れた場所に転居したひな子の元に、港の妹(洋子)と後輩消防士の川村山葵が訪れ、港の遺品を渡した。その中に港のスマートフォンがあったもののパスワードがわからず、画面を開けなかった。そんな矢先、ひな子が以前港と口ずさんだ歌を歌ったところ、近くの水中に港が現れたような経験をする。何度かそれを繰り返して、「歌を歌えば水中に港が出現し、会話もできる」ことを確認したひな子は、浮き袋や水筒の中に港を出現させ、それを持参して「デート」を繰り返した。だが、周囲からは港の姿は見えず、不審がられる。
「デート」先でひな子がナンパされかけたとき、港は自分が何もできないことを感じる。一方、ひな子は山葵から好意を抱いていることを打ち明けられ、動揺する。山葵から「港はもういない」と言われたひな子は道路に飛び出して自動車にはねられそうになる。港は水を出す不思議な力でそれを防いだが、水がなくなると港が天に昇るように姿を消すのをひな子は目にし、港が消えることを恐れて二度と呼ばないと決める。
港の実家を訪れたひな子は、港が幼少期に海で救われた詳細を知る。それはひな子自身の記憶にあった。港を助けたのはひな子だったのだ。ひな子はその日付を確認してスマートフォンに入力し、港の最後のメッセージを見ることができた。
ひな子はライフセービングの資格を取ろうとする。だが人工呼吸の訓練では港の最期を思い出して続けられなかった。ある日、洋子のバイト先にいた客の集団の会話から、彼らが昨年の無許可花火の犯人で再び花火を上げようとしているのを、洋子とひな子は知る。二人は犯行現場を押さえるため、集団の後について「巨大クリスマスツリー」のある廃ビルに忍び込む。無許可花火から今回も火災が発生し、ひな子と洋子は上層部に取り残される。港が消えることを恐れたひな子だったが、港が本当に望んでいることに気付き歌ったとき、大量の水とともに港が現れ、「波に乗れ」と話しかける。ひな子は洋子と流れてきた担架を使って港が起こした波に乗り、無事に地上に降りることができた。それを見届けて港は昇天する。
次のクリスマス、カップルになった山葵と洋子とともに、ひな子は一年前に来たタワーを訪れる。二人と別れたあと、来訪者のメッセージを読み上げるタワーの放送に一年前の港のメッセージが流れ、ひな子は号泣した。
やがてライフセーバーとなったひな子は、一人で波に乗るのだった。(Wikipediaより転載)
<感想>
北米で上映した時、ヒロアカと重なって諦めた作品です。前半は笑っちゃうくらいのリア充でしたが、こういうのあるよね、って分かります。港が亡くなってからはファンタジー世界へ。便器の水に呼ぶのはやめてあげて(笑)
期待通りの盛り上がり&映像で、泣けました。湯浅監督ぽく無かったけど、この辺は流石でした。最後のクリスマスメッセージで現実に戻され、また泣けました。
違和感あった声も慣れましたが、やっぱり声優さんを使って欲しいな。