細田守監督。声、仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵。2006年。
<ストーリー>
高校2年生、紺野真琴のその日は、朝からついていなかった。寝坊して遅刻しそうになって自転車を飛ばし、授業では小テストがあり、調理実習では天ぷらを揚げるのに大失敗、喧嘩にも巻き込まれる…、しかし理科実験室では怪しい人影を見て、その後、不思議な体験をする。そして仲良しの同級生、津田功介と間宮千昭と分かれた後、真琴は踏切での自転車事故をきっかけにタイムリープの能力を身につける。はじめはタイムリープをしまくって毎日を楽しくしていた真琴だが、功介が下級生に告白されたのをきっかけに千昭から告白を受け、タイムリープで無かったことにしてしから、3人の関係に微妙な変化が起こり…。
<感想>
筒井康隆原作の同名小説の20年後を舞台にし、小説のヒロイン、芳山和子は真琴の叔母という設定です。原作は中学生の頃に読み、かなり好きでした。ケン・ソゴルなんて名前を急に思い出しましたよ。NHKの少年ドラマシリーズも観たかったんだよなあ。
さて、非常に評価の高い作品だったので楽しみに観ました。最初は真琴の脳天気さについて行けず、そんなつまらないことでタイムリープして不安になることはないのかい!と思いましたが、こんな真琴だからこそ男子2人と仲良しなんでしょうね。しかも2人ともなかなか良い子です。告白されて無かったことにしてから、急に面白くなりました。でも千昭くん、友梨ちゃんとも付き合っちゃうんですか…うーん、普通の男の子ならあると思いますが、この設定だと有りなのかなあ。あと苛められるようになった高瀬くんに対して後悔する様子が真琴に無かったのは残念でした。あそこ、思い切り落ち込むところだと思ったのに。
謎が解明してからのシーンが素敵です。2人はまた会えるかのような会話をしていましたが、やはり原作と同じで会うことはないんでしょうね。空の美しさに涙が出そうでした。青春って良いな。切ない、切ない。