ポール・ハギス監督。サンドラ・ブロック主演、ドン・チードル、マット・ディロン。2005年。
<ストーリー>
冬のロサンゼルス。深夜のハイウェイで自動車事故が起きた。乗っていたのは、黒人刑事グラハムと同僚で恋人のリア。車から降りたグラハムは、偶然に事故現場の横で発見された若い黒人男性の遺体に惹き付けられる。その前日。ペルシャ人の雑貨店主人ファハドは娘のドリを連れ、護身用の銃を購入していた。またアフリカ系黒人の若者、アンソニーとピーターは白人夫婦ジーンとリックに銃をつきつけ、車を強奪。また別のところでは、白人警官ライアンが同僚ハンセンを伴いパトロール中、黒人夫妻キャメロンとクリスティンの車を停め、特権をふりかざしてクリスティンの体をまさぐり、屈辱を与えていた…。
<感想>
『ミリオンダラー・ベイビー』で脚本を書いたポール・ハギス初監督作品。たくさんの人が出てきて、さまざまな人種問題を絡めつつ、どんどんと皆が繋がっているのが分かってきます。どのエピソードも心に残り、最後に結論が出されるわけではなく、むしろこれからという物もあるのに、はぁ…と深い深いため息が(不満という意味ではなく)出る作品です。人間ですから、必ずしも行動は1つじゃないのですね。マット・ディロンは久し振りに観ましたが、良い演技でした。