ラース・フォン・トリアー監督。ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー共演。2003年。
<ストーリー>
ロッキー山脈の麓、わずか23人の村民しかいない小さな村ドッグヴィルを紹介するプロローグと、村人の青年トムが銃声を聞いた後、ギャングに追われている美しい女性グレースに会ってからの9章。トムは彼女をギャングから隠し、村人にかくまうことを提案、2週間の内に村人全員に気に入られることを条件に同意を得る。グレースは閉鎖的な村人に無償で肉体労働を提供し…。
<感想>
床に書かれた家や道を表す線、壁もドアもなく、あるのは最低限の家具のみというセットにまず驚きました。まるでお芝居のよう、と最初は思いましたが、ナレーションを聞く内にどちらかというとラジオドラマに近いかも、と思いました。『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で、これでもかというほどヒロインを痛めつけ、人間の醜い部分を容赦なく描いた監督ですが、この映画でも悲惨です。しかしセットがこれなので、思ったよりも目を背けずに済みました。すごい映画かも知れませんが、もう一度観たいとは思いません。あと3時間は長いです…せめて2時間半にして欲しかったです。