ラビット・ホール  RABBIT HOLE

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督。ニコール・キッドマン主演、アーロン・エッカート、ダイアン・ウィースト。2010年。

ラビット・ホール [DVD]

<ストーリー>
郊外の閑静な住宅街に暮らすコーベット夫妻。妻のベッカはガーデニングに余念がない。料理を作り、夫ハウイーと食卓を共にする。2人には最愛の息子ダニーがいた。しかしダニーは8ヶ月前、犬を追いかけて道路に飛び出し、わずか4歳で交通事故によりこの世を去ったのだ。夜、息子のビデオを見つめる夫。ハウイーは想い出を大切にしたいと思っていた。毎日のように息子の物を整理する妻。ベッカは息子の面影に耐えられなくなっていた。夫の勧めでグループセラピーに参加するも、ベッカは苛立ちからメンバーに辛辣な言葉を浴びせてしまう。どうしたら良いのか分からない、そんな時、ベッカはジェイソン少年を見付け、後をつける。彼はダニーを轢いた高校生だった…。

<感想>
辛い内容です。幾つになったって自分の子どもの死には対面したくない。それがまして4歳、相手には非が無く、誰も責めることのできない状態なんて…。この映画では、決定的な解決策は提示されていません。そんなものはありはしない、ただ、ただ、重く苦しく悲しい。でも少しずつ軽くなり、明るい未来も見えるかもしれない?そんなラストでした。映画の内容を思い返すと、本当に大したことは起きていません…家庭が壊れる、そんな展開もありそうだったのに。でも、これこそが現実かも知れません。ジェイソン役の少年が良かったです。いかにも普通のアメリカの高校生でした。ベッカは…過激すぎて、スーパーのシーンではちょっと退いてしまいました。1時間半くらいだったのも良かったです、これで長かったら、辛すぎでした。