NORTH COUNTRY  スタンドアップ

ニキ・カーロ監督。シャーリーズ・セロン主演、フランシス・マクドーマンド、ショーン・ビーン。2005年。

スタンドアップ (字幕版)

<ストーリー>
ジョージー・エイムズは暴力をふるう夫から逃れ、2人の子どもを連れて実家であるミネソタへ戻ってきた。そこは鉱山の町で、父親もずっとその鉱山で働いてきた。ジョージーは10代でシングルマザーとなったので、2人の子どもは父親が違う。出戻りの彼女への周囲の目は冷たく、父親からも信用されていない。それでも子ども達を食べさせるため、ジョージーは働かなくてはいけない。給料が良いこと、久し振りに会った旧友が長いこと病気の夫の代わりにそこで働いていることをきっかけに、ジョージーは鉱山で働くことを決意する。しかし仕事は過酷だった。男性ばかりの職場に入ってきた女性への露骨な嫌がらせ、冗談では済まないような過激なセクシャル・ハラスメント。職場の数少ない女性達は、仕事を失うことを怖れ、我慢している。しかし息子までもがその犠牲になったのを知り、ジョージーは立ち上がることを決意する…。

<感想>
実話に基づいたお話。1度借りて、でも時間が無くて観ずに返してしまい、その後何となく機会を逸していましたが、ようやく観るぞと借りました。前評判の割に公開後はほとんど話題にならなかったと聞いていました。でも脚本が良く、上手くまとまった良作だと思います。
とにかくセクシャル・ハラスメントの酷さにうんざりしました。でもこの時代、こういう職場では、ありえたんだろうなあと思います。知っているけれど目をつぶる管理者達、嫌なら辞めれば良いという態度、仕事を失いたくなくて、自尊心を捨てても我慢する女達。息子までが母親を軽蔑し、父親からも信用されない。こんな中、立ち上がろうとしたジョージーの勇気に拍手です。隠しておきたかった過去が暴かれ、傷つきましたが、父親が味方につくようになるシーンには感動しました。またフランシス・マクドーマンドがすごく良いです。彼女、良い女優さんですね。