ティム・バートン監督。ジョニー・デップ主演、ヘレナ・ボナム=カーター、アラン・リックマン。2007年。
<ストーリー>
19世紀のロンドン。ベンジャミンの、美しい妻子との幸せな日々は、横恋慕してきた判事ターピンにより打ち砕かれた。無実の罪で15年間投獄され、変わり果てた姿で名をスゥィーニー・トッドと変えた彼が、フリート街に戻ってくると、そこには哀しい妻子のその後が。ミセス・ラベットのパイ屋の2階に再び理髪店を開き、カミソリを手に彼の復讐が始まった…。
<感想>
もう冒頭の絵の美しさに惹きこまれ、これだけで価値ありと思いました。そしてミュージカルと知っていましたが、デップが出てきて歌い出したときはちょっと違和感。まあ、でもこういうのも有り?歌だから許せるような台詞もかなりありました。ヘレナもデップも、下手ではありませんでしたが、聴かせる!という域まではいっていなかった気がします。でも曲はすごく良いです。ティモシー・スポール、リックマンの登場に「ハリー・ポッター?!」と思ったのは私だけでしょうか…ヘレナも出ているし、舞台がロンドンだし…。それはさておき、かなり残虐なシーンが続くし、ティム・バートンなのでダメな人はダメだと思いますが、私はかなり気に入りました。クライマックスは切なく、とても美しい。血が涙に見えました。自分の娘を見分ける目もなくなるほど、復讐に心が曇ったトッドが哀しいです。バッドエンドながら、ある意味、ハッピーエンドにも見えました。